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更新日:
2008年7月22日


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◎タイ:タクシン元首相、香港から帰国、亡命1年半ぶり(2008年2月28日、毎日新聞)
【バンコク藤田悟】06年9月のクーデターで政権を追われて海外生活を続けてきたタイのタクシン元首相は28日午前、滞在先の香港から航空機でバンコクに到着した。汚職容疑で逮捕状が出ている同氏はバンコク到着後、裁判所に出頭して保釈を申請し、同日中に保釈される見通しだ。
バンコクのスワンナプーム空港には多くの支持者が集まり、タクシン氏の帰国を待ち受けた。約500人の警官が動員され、混乱の警戒に当たっている。
タクシン氏は昨年12月の下院選でタクシン派の「国民の力党」が勝利したのを受け、「新政権成立後に帰国したい」と表明していた。同党を主体とする政権が発足し、安全に帰国できる条件が整ったと判断したとみられる。
タクシン氏に対しては、国有地の不正取得や資産隠しなどの疑いで最高裁から逮捕状が出されている。
香港で27日、タイのテレビインタビューに応じたタクシン氏は「無実を証明するために帰国する」と述べた。また、政界からは身を引く考えを表明し、「大学で教壇に立ちたい」と話した。1カ月程度タイ国内にとどまった後、裁判所の許可を得てビジネスのため再び海外へ出国する計画という。
タクシン氏は、昨年5月の旧与党「タイ愛国党」に対する解党判決に伴い、5年間の政治活動禁止処分が課されており、当面は表立った政治活動はできない。しかし、サマック政権の閣僚にはタクシン氏に近い人物が多く、タクシン氏は水面下で政権に影響力を行使するとみられる。
クーデターを起こした軍内の勢力やタクシン政権追放運動を繰り広げた市民団体などはタクシン氏が復権の動きを見せることを強く警戒しており、同氏の帰国が国内に政治的緊張をもたらすことは避けられない。
◎タイ新首相にタクシン前首相派のサマック氏指名(2008年1月28日、読売新聞)
【バンコク=田原徳容】タイ下院は28日、昨年末の総選挙で第1党となったタクシン前首相派の「国民の力党」党首、サマック・スントラウェート氏(72)を新首相に指名した。
同氏は一両日中にもプミポン国王の承認を受け、正式就任する。2月上旬にも、6党連立の新政権が誕生する見通し。
首相指名投票で、サマック氏は総投票数の約3分の2を占める310票を獲得、民主党のアピシット党首(163票)に大差をつけた。
2006年9月の軍事クーデター以降、軍主導の暫定体制下にあったタイは、1年5か月ぶりに民政復帰を実現する。だが、国外亡命状態にあるタクシン前首相の「名義人」を公言するサマック氏の首相就任は、前首相の傀儡(かいらい)政権との批判もあり、今後は、5月にも帰国するとされる前首相の「復権」も含めた政権運営が焦点となる。
サマック氏は近く、35人以下の閣僚名簿や政策綱領を発表し、新政権樹立に向けた準備を進める方針。
昨年12月の下院選では、前首相が率いた旧与党「タイ愛国党」(解党処分)の元党員が大量移籍した国民の力党が過半数に迫り、今月19日、民主党を除く6党で連立することで合意していた。
◎タイ全土のナイト・スポット全面禁煙へ、ASEANで初(2008年1月16日、読売新聞)
【バンコク=鶴原徹也】タイ全土のパブなどナイト・スポットが2月11日から全面禁煙になり、違反した喫煙者に2000バーツ(約7400円)、店側に2万バーツの罰金が科せられることになった。
タイ保健省によると、こうした夜の飲酒施設で禁煙に踏み切るのは、東南アジア諸国連合(ASEAN)10か国中、初めて。
タイは2006年12月、政府庁舎、駅、病院、競技場など公共施設での禁煙を導入した。今回は、多くの外国人観光客が集まるナイトクラブやカラオケ・バー、ディスコといった施設にも対象範囲を広げた。
◎タイ総選挙、旧タクシン派「国民の力党」が圧勝(2007年12月24日、朝日新聞)
民政移管をめざすタイの総選挙(定数480)は23日、投開票された。選挙管理委員会の非公式集計(開票率約95%)によると、去年9月のクーデターで追放されたタクシン前首相派が主力の「国民の力党」(PPP)が半数近い議席を獲得して圧勝。他党との連立協議を始めた。クーデターとその後の政権運営に対する極めて厳しい審判となった。
午後11時(日本時間24日午前1時)現在、各党の議席数はPPPが228、旧最大野党の民主党が165、旧野党の国民党が39、新設の4党が26〜5を得た。
PPPのサマック党首は23日夜、「クーデターで自由を失った国民の勝利だ。私が首相になる」と勝利宣言。すでに他党党首2人と連立協議を始めたことを明らかにした。同党首はさらに、政権をとった場合、選挙違反を理由とした前政権与党タイ愛国党幹部111人の公民権停止処分を解除すると表明した。
タクシン前首相は、PPP中心の政権ができれば2月に帰国すると表明している。汚職防止法違反などで起訴されている前首相が帰国すれば収監されるとみられるが、PPPや支持者と、クーデターを主導した軍・反タクシン勢力との間で緊張が一気に高まりそうだ。
過半数近くを獲得し政権に近づいたPPPだが、10人以上の候補者が選挙違反で失格になるとの情報が流れている。さらに公民権停止中の前首相が同党を応援するビデオを配布したなどの選挙違反容疑で捜査が始まっており、裁判所が解党を言い渡す可能性もある。
一方、民主党がPPP以外の党を糾合する形で政権につく余地も残されている。ただ、巨大野党を相手にする多党連立となり、不安定な政権運営は避けられない。
今回の選挙は全国8ブロック(各10議席)の比例区と中選挙区(157選挙区400議席)で争われた。これまでは小選挙区と全国一区の比例代表制だったが、前政権与党のタイ愛国党のような巨大政党の出現を防ぐため、8月施行の新憲法で選挙制度を改めた。
今年5月の愛国党の解党や前首相の資産凍結など一連の「タクシンつぶし」にもかかわらず、PPPが圧勝したことはクーデター主導勢力に大きな打撃となった。連立協議とともに軍や反前首相派の対応が注目される。
◎タイ総選挙、各党が「タクシン政策」、経済低迷が背景(2007年12月16日、朝日新聞)
タクシン前首相を追放した昨年9月のクーデター後、初めて実施されるタイの総選挙(定数480)は23日に投票される。大きな焦点は旧タクシン派の伸長だが、元最大野党で対抗軸となるはずの民主党を含め、各政党の公約にはタクシン前政権の政策が並んでいる。背景には現政権の数々の失政と、それがもたらした経済の低迷がある。
「タイ経済は政策のミスで再び危機に瀕(ひん)している」。旧タクシン派でつくる「国民の力党」のサマック党首は、党員を集めた先月29日の会合でこう訴えた。
バンコクに10線の鉄道を建設するメガプロジェクト、地方に手厚く財政資金を配分する「農村基金」の復活――党が掲げるのは、タクシン氏がかつて率いた「タイ愛国党」の政策そのものだ。
だが現政権に近く、タクシン政権下の最大野党だった「民主党」の政策も、メガプロジェクトや農村の所得向上など、旧タクシン派とさして変わらないものばかり。他の小政党でも似たり寄ったりな状況だ。
バラ色の青写真を描こうとする理由の一つが、最近の経済の停滞だ。国際通貨基金(IMF)による今年の成長率見通しは4.0%。ベトナム(8.3%)、フィリピン(6.3%)、インドネシア(6.2%)などに後れを取り、東南アジア諸国連合(ASEAN)主要5カ国の中でも昨年に続き、最も低い伸びにとどまる見通しだ。
原因として指摘されるのが、暫定政権による政策転換。経済自由化を進める一方、格差是正のために積極的な財政政策をとったタクシン政権について、現政権は「ばらまき政策」と批判。景気後退期にもかかわらず、メガプロジェクトの見直しに着手し、中央銀行の主導で急進的な資本規制も敷いた。
さらに外資企業への締め付け強化を狙い、外国人事業法の改正を目指す方針を打ち出した。外国人投資家の間では「何をするかわからない政府」との見方が広がった。
チュラロンコン大学のティティナン准教授は「現政権はクーデターを正当化するためだけに前首相の政策を否定したが、かえって混乱を招いた」と分析する。
このため民主党でさえ、外国人事業法の改正案の撤廃や資本規制の撤廃を訴えざるを得なくなっている。
◎国王80歳の誕生日祝い水上パレード、タイ(2007年11月6日、朝日新聞)
タイのプミポン国王の80歳の誕生日(来月5日)を祝う王室御座船パレードが5日、バンコクのチャオプラヤ川であり、伝統衣装に身を包んだ海軍兵ら2098人が52隻に乗り込んだ。だが主役の国王は、脳の血流障害で先月13日から川沿いの病院に入院中で、欠席した。
タイ海軍によると、国王が46年に即位して以来、御座船パレードは16回目。国王は13回船に乗り、昨年6月の即位60年記念時など2回は健康上の理由で観覧席に座ったが、欠席は初めて。名代としてワチラロンコン皇太子が船に乗った。
◎タイで「輸入契約詐欺」多発、日本の中小企業狙い10件(2007年10月30日、読売新聞)
【バンコク=田原徳容】タイを舞台に日本の食品関連中小企業を狙った国際商取引詐欺が多発している。
架空の在タイ日系商社を名乗る日本人が、「日本食ブームのタイに商品を輸入したい」と持ちかけ、諸経費を振り込ませる手口。6月以降で10件に上り、タイのホテルで社長が監禁される事件も発生。被害拡大の恐れもあり、外務省などが警察庁と連携し、注意を呼びかけている。
在タイ日本大使館と日本貿易振興機構(JETRO)バンコクセンターによると、被害にあったのは、東京や大阪、福岡など9都府県の食品関連会社10社。8社が、「三把(さんわ)トレーディング」と名乗る男からメールや電話で取引を持ちかけられ、数社がタイで商品売買契約を締結。印紙代などの名目で諸経費を振り込んだ。
しかし、その後の商品発注がなく、連絡が途絶えたという。メール添付で送られた会社概要には「本社・マレーシア」とあったが法人登記はなく、連絡先はタイのプリペイド式携帯電話だった。
他の2社には違う社名で同じ中身の概要が送られていた。被害総額は1000万円を上回り、さらに拡大する可能性がある。
大阪府門真市の食品卸会社の社長(34)は8月上旬、三把から豆腐製造機300台(約4000万円相当)の発注相談を受け、タイへ。空港で出迎えた社長、タイ人用心棒らが、社長をバンコクの北約100キロ・メートルのアユタヤ近郊に連れ出し、ホテルの一室に数時間監禁した上、不利な内容の契約書にサインさせた。社長はすきを見て逃走し、無事だった。
7月には、同様に三把と契約した東京都の食品卸会社が、タイの銀行口座開設費名目などで計約270万円を振り込まされた。口利き料として数百万円を支払った会社もあるという。
外務省は、海外で商取引経験のない中小企業を標的とした、日本人を含む手慣れた詐欺集団の犯行とみて、警察庁に事案を報告した。
アジアやアフリカでは、日本企業に架空取引を持ちかけ送金させる詐欺事件が増加傾向にあり、JETROへの今年の相談件数は、9月末現在で70件と昨年1年間の59件をすでに上回っている。
◎タイ、最低賃金を引き上げ(2007年10月23日、朝日新聞)
タイ政府の中央賃金委員会は、一部の県を除き、08年1月から最低賃金を引き上げることで合意した。バンコクの1日の最低賃金は3バーツ引き上げられ、1.57%増の194バーツ(約740円)になる。公務員の給料は今年10月から4%引き上げられたが、バーツ高の影響で衣料品など輸出産業の競争力が低下していることから、民間最低賃金の引き上げは小幅にとどまった。
◎タイ:クーデターから1年、国軍と前首相派の対決構図(2007年9月17日、毎日新聞)
【バンコク浦松丈二】タクシン前首相を追放したタイの国軍主導のクーデターから19日で1年を迎える。軍を支持母体とするスラユット暫定政権は、今年12月に総選挙を実施して民政に移管する方針だ。軍は総選挙後に反タクシン勢力の旧野党・民主党を軸とする政権構想を描くが、タクシン陣営は巻き返しに動いており、双方の対決構図が強まっている。
「この1年間、前首相の疑惑は何一つ有罪になっていない」。16日、「国民の力」党のサマック党首はそう強調し、暫定政権を批判した。
タクシン政権当時の与党で、憲法裁判所によって解党処分を受けたタイ愛国党の幹部が同党に集結している。サマック氏は総選挙で勝利した時には前首相ら愛国党元幹部の恩赦を申請すると約束し、タクシン派の復権に意欲をみせた。
旧野党の民主党はタクシン氏の金権腐敗体質の暴露に力を入れる。同党のステープ幹事長は同日、「タクシン前首相から閣僚ポストを示され、愛国党に合流するよう誘われたことがある」と述べ、前首相の切り崩し工作の一端を明らかにした。前首相が私財100億バーツ(約340億円)を投じて復権に動き出したとの情報も付け加えた。
バンコク大学が主要都市で実施した世論調査によると、総選挙で民主党を支持するとの回答は43%、「国民の力」党は21%。しかしタクシン支持層が厚い地方を含めれば、支持率は拮抗(きっこう)する。
スラキアット元副首相ら一部の旧愛国党幹部は、「国民の力」党に加わらずに独自の政治グループを結成した。12月の総選挙で両陣営とも過半数を確保できない状況を見越し、「第3極」として政局の主導権を握ろうとの思惑がある。
◎ポルノ撮影した容疑で日本人7人逮捕、タイ(2007年9月6日、朝日新聞)
タイ警察当局は5日夜、同国中部チョンブリ県バンラムン地区でポルノ映画の撮影をしていた日本人の男女7人をわいせつ映画作製の現行犯で逮捕した。
地元メディアなどによると、逮捕されたのは日本人の男5人と女2人、タイ人の男3人。男女らは同日夜、海岸の仮設小屋の中で性行為の場面を撮影していた際、警官らに急襲されたという。
◎タイ新憲法案が国民投票で承認、年内に総選挙実施へ(2007年8月20日、読売新聞)
【バンコク=田原徳容】タイで19日、新憲法案の賛否を問う初の国民投票が行われ、即日開票された。
同日午後11時(日本時間20日午前1時)の中間発表(開票率95%)によると、賛成が58・24%を占め、新憲法案は承認された。
新憲法は国王の署名を経て9月に公布され、民政復帰に向けた総選挙が年内に実施される。投票率は56・63%。最終結果は20日午後に確定する。
スラユット暫定首相は19日夕、「国民の過半数が投票してくれたことに感謝する。12月の国王の誕生日(5日)の後に、総選挙を行う」と述べた。暫定政府の民政移管プロセスは、国民の信任を得た形となった。しかし、タクシン前首相支持者の多い東北部では、反対が過半数を占めた。
タイでは、軍部が昨年9月にクーデターを決行し、最も民主的とされた1997年制定の憲法を廃止した。暫定体制下で作成された新憲法案は、下院定数を削減し、上院のほぼ半数を任命制にするなど、前政権与党「タイ愛国党」のような巨大政党の出現を阻止し、政治家の力を弱める内容。反政府勢力は、「軍部や官僚の権力強化につながり、民主主義が後退する」と指摘していた。投票は、全土の約半数の県が戒厳令下の状態で行われた。
◎クーデターに「批判の矢を」、タイで反政府勢力がデモ(2007年8月10日、朝日新聞)
昨年9月の軍事クーデターで発足したタイの現政権に反対するグループが9日、バンコクの中心部でデモをし、政府や軍に「批判の矢」を放つパフォーマンスで道行く人たちに支持を呼びかけた。
いにしえの兵士を模した衣装の10人ほどを先頭に、約100人が行進。クーデターを主導した軍人らでつくる国家安全保障評議会の退場、19日の国民投票で政府が可決を目指す新憲法への反対などを訴えた。
デモ隊は陸軍司令部の前でもスローガンを書いた矢を放つ予定だったが、警官隊に阻まれた。
◎衝突の負傷者106人、タイ警察、抗議行動の過激化を警戒(2007年7月23日、産経新聞)
タイ警察は23日、プレム枢密院議長宅前で22日夜に起きた市民と警察官らの衝突による負傷者が市民28人、警察・軍78人の計106人に上り、これまでにデモの指導者ら6人を逮捕したことを明らかにした。負傷者は足を骨折した警察官1人を除いてはいずれも軽傷だった。
治安を担当する国家治安評議会は、反政府集会への参加者が増え続け、次第に激しくなっていることを警戒。23日の会議で対策を協議したが、新たな規制策などは打ち出さなかった。
国軍や暫定政権を批判する市民は、プレム議長を「クーデターの黒幕」と非難、同議長が辞任するまで抗議行動を続けるとしている。
◎バンコクで反政府集会、警察が催涙ガス、100人けが(2007年7月23日、朝日新聞)
22日夜、バンコク中心部で反政府集会を開いていたグループと警察がもみ合いになり、警察が催涙ガスを発射。その後も深夜までに計3度にわたってぶつかり合いが繰り返され、双方あわせて約100人のけが人が出た。
昨年9月のクーデター後、政治集会で大規模な衝突があったのは初めて。今後の政局にも影響を与えそうだ。
タクシン前首相支持グループ約5千人が同日午後、プミポン国王の側近であるプレム枢密院議長宅前で、「クーデターの黒幕はプレム氏だ」として議長辞任を求めて集会を開いた。辞任まで解散しないと宣言したことから、警察は午後9時(日本時間午後11時)ごろ、集会のリーダーらの拘束に乗り出した。反発した参加者が投石などを始めたため、警察が催涙ガス弾を撃った。
集会を排除しようとする警察に参加者がペットボトルなどを投げて対抗。混乱は午後11時(同23日午前1時)過ぎ、とりあえず収束した。
タイでは、クーデターで政権を握った軍が92年、反政府集会参加者に発砲して多数の死者が出て、その後の政変につながった。
◎タイの来年度国防費、クーデター前の昨年度比で7割増要求(2007年6月30日、読売新聞)
【バンコク=田原徳容】軍主導の暫定体制下で年内に総選挙を実施し民政復帰を進めるタイで、国防省が来年度(2007年10月〜08年9月)の国防予算として今年度比24.3%増の1430億バーツ(約5140億円)を要求し、「お手盛り」との批判が高まっている。
クーデター前の昨年度と比べると7割増で、軍部が民政復帰後も既得権拡大を図ろうとする意向が見え隠れする。
同省によると、国防予算は、97年のアジア通貨危機以降大幅にカットされ、800億バーツ前後で推移。しかし、昨年秋のクーデター直後の予算編成で前年度比33.8%増の1150億バーツを計上。今月下旬に検討された来年度予算は、南部イスラム過激派のテロ対策などを理由に、さらに増額された。予算全体に占める割合も1.3ポイント増の8.6%、過去5年間1%台前半で推移した対GDP比も1.57%に跳ね上がる。
アジアで国防費が大幅に増えているのは、10年間で2倍となった中国やインドなど少数だが、同省報道官は、「東南アジア諸国連合(ASEAN)諸国にはGDP比3%を超える国も多く、タイは突出していない。通貨危機以前の水準に戻っただけ」と説明した。外交筋は「予算増額は軍部が影響力を誇示する仕組みを整える手段」と指摘している。
◎タイで爆弾テロ、2人死亡(2007年6月28日、産経新聞)
タイ南部ヤラ県の市街地で27日午後、市場付近に仕掛けられた爆弾が爆発し、市民2人が死亡、約20人が負傷した。地元警察が明らかにした。南部のイスラム武装組織による爆弾テロとみられる。
飲食店近くに止めたバイクに、遠隔操作の爆弾が仕掛けられていたという。南部では、タイからの分離・独立を掲げる武装組織の襲撃が続き、治安当局は今月、掃討作戦を展開。組織への関与が疑われる多くの容疑者を拘束している。
◎バンコクで反軍部デモ、クーデター後では最大規模(2007年6月24日、読売新聞)
【バンコク=太田誠】タイの首都バンコク中心部で23日、昨年9月のクーデターで実権を握った軍主導の国家治安評議会(議長・ソンティ陸軍司令官)メンバーの辞任を求めるデモが行われた。
タクシン前首相支持者や民主活動家らで組織する「反独裁民主連合」が主催したもので、1万数千人が参加。クーデター後では、最大規模の反軍部デモとなった。
参加者は、バンコク中心部の王宮前広場から陸軍司令部前までの約2キロを「軍部は出ていけ」などと叫びながら行進した。司令部前では座り込みも行った。警官約2000人が沿道で警戒に当たったため、大きな混乱はなかった。
デモに参加した北部チェンマイのクリーニング店経営、アカラデーンさん(42)は「我々は民主主義を望むだけ。デモでは軍部を追放できないかもしれないが、最初の一歩になる」と話した。
◎タクシン前首相を起訴、帰国が今後の焦点に、タイ(2007年6月21日、朝日新聞)
タイの検察当局は21日、タクシン前首相夫妻が国有地を不正に取得したとして、汚職防止法違反などの罪で最高裁判所に起訴した。前首相本人への訴追は、昨年9月のクーデター以降初めて。裁判が始まれば出廷を求められる可能性が高く、国外を転々とする前首相の帰国問題が今後の焦点になりそうだ。
前首相夫妻はタクシン政権下の03年に夫人名義で国有地を取得。これが政治家や夫人の国有財産取得を制限する法に違反したとされる。裁判所は7月10日に受理するかどうか決めるが、受理はほぼ確実と見られている。
前政権の腐敗を理由にクーデターを起こした軍や現政権は、ここに来て前首相への攻勢を強めている。一族の預金口座を次々に凍結し、19日には法務省特別捜査局が、証券取引法違反の疑いで夫妻に出頭を命じた。
前首相の弁護士は「身の安全の保証がない」として、現時点では前首相の帰国に慎重な姿勢を示している。帰国が実現すれば、支持者らによる反政府運動が勢いづく可能性がある。
◎世界王座の女囚ボクサー、刑期短縮勝ち取り釈放へ、タイ(2007年6月5日、読売新聞)
【バンコク=田原徳容】麻薬密売の罪でタイの刑務所に服役中の今年4月、世界ボクシング評議会(WBC)女子ライトフライ級の世界タイトル戦で王座に輝いたシリポン・タウィスク選手(24)が、勝利の“ご褒美”として、特赦扱いで残り3年の刑期を短縮され、釈放されることが5日、決まった。
釈放は今月13日の予定。
タイ矯正局などによると、同局が設置した元検察官らで構成する特別委員会が「これまでの刑期もまじめに務めており、特赦に値する」と判断し、1か月に1度の活動報告を義務づけ釈放を認めた。シリポン選手は「ボクシングをずっと続ける」と話しているという。
◎タイ:憲法裁、旧与党に解党命令、旧最大野党は無罪、昨年の選挙違反(2007年5月31日、毎日新聞)
【バンコク浦松丈二】タイ憲法裁判所は30日、昨年4月の下院総選挙をめぐり政党法違反罪に問われた旧与党・タイ愛国党を解党処分とする有罪判決を言い渡した。旧最大野党・民主党は無罪とした。昨年9月のクーデターで失脚したタクシン前首相が率いた愛国党は消滅し、今年12月に予定される総選挙に向けて大規模な政界再編が必至の情勢となった。
解党処分となった愛国党の役員118人は、被選挙権が5年間はく奪されるほか、新党設立も禁止される。無罪となった民主党は存続し、役員49人も総選挙に立候補できる。このため、旧タクシン勢力の主要人物は政界から排除され、国軍を基盤とする暫定政権と民主党を軸にした新たな政権構想が浮上する可能性が高い。
判決は、民主党がボイコットした昨年4月の総選挙で、愛国党の党首だったタクシン前首相らが自党の候補者を当選しやすくするため、小政党を買収して対立候補を擁立したと認定した。単独候補の場合にのみ適用される法定得票率の規定を免れるための工作だったとされる。買収された小政党3党も解党処分を命じられた。
総選挙をめぐる不正とその後の混乱は、タクシン首相派と反首相派の対立を激化させ、国軍のクーデターにつながった。
判決を前に、地方から数千人規模の愛国党支持者がバンコクに動員されており、判決に対して抗議行動を展開する可能性もある。暫定政権は抗議デモを警戒し、バンコクの王宮前など主要個所に1万人以上の兵士を配置。憲法裁判所付近の学校11校を休校にしたほか、テロや扇動に使われないよう裁判所周辺で携帯電話の電波を遮断するなど警戒を強めている。
治安維持権限を持つ国家安全保障評議会のソンティ議長(陸軍司令官)とスラユット暫定首相は30日、判決結果によって混乱を招いた場合、非常事態宣言を発令する方針を発表した。
愛国党は、98年7月にタクシン副首相(当時)らが設立。北部、東北部を中心に党員1400万人(推定)。資金力を背景に01年1月の総選挙で第1党に躍進し、タクシン政権の母体となった。05年2月の総選挙では4分の3の議席を占め、タイの政治史上初めて単独政権を樹立した。
<タイ憲法裁判決までの経緯>
2006年
2・24 タクシン首相が反対勢力封じ込めで国会(下院)を解散
4・02 下院総選挙実施。野党がボイコット。首都バンコクでは不信任の白票が与党票を上回る
4・04 タクシン首相が辞任表明
4・25 プミポン国王が「1党だけの総選挙は民主的でない」と発言
5・08 憲法裁が総選挙を無効に
5・20 タクシン首相が職務復帰表明
7・06 最高検察庁がタイ愛国党と民主党を含む5党を政党法違反の罪で起訴
9・19 国軍がクーデター
10・01 スラユット暫定首相が就任
12・31 バンコクの連続爆破テロで3人死亡
2007年
4・18 新憲法草案を公表
5・24 プミポン国王が「政党を解散させても、存続させても問題は起きるだろう」と懸念を表明
5・30 憲法裁が判決
◎爆弾テロで、兵士や市民計15人死亡、タイ南部(2007年6月1日、産経新聞)
【バンコク=岩田智雄】イスラム武装勢力によるテロが続くタイ南部のヤラ県で5月31日午後、政府の準軍隊の車両が通行中に爆弾が爆発し、兵士10人が死亡した。この直後、南部ソンクラ県のモスクで礼拝を終えた市民が武装勢力の銃撃に遭い、5人が殺害された。南部では2004年初め以降、テロや銃撃事件で2100人以上が死亡している。
◎タイ愛国党に解党処分、憲法裁判所が選挙違反で買収認定(2007年5月31日、朝日新聞)
タイの憲法裁判所は30日、昨年4月の総選挙での選挙違反に問われたタクシン政権時代の与党・タイ愛国党に対する判決公判で、一部の幹部による買収行為を認め、解党処分を言い渡した。これによって、政局が一気に流動化するとの見方が強まっている。政府は前首相支持者らによる大規模デモなどを警戒し、厳戒態勢を敷いている。
愛国党への判決言い渡しは、午後6時半(日本時間同8時半)から始まり、午後11時(同31日午前1時)を過ぎても続いた。昨年4月の総選挙で、愛国党の幹部が「小政党に資金を渡して買収した」と認定、解党を命じた。党首だったタクシン前首相ら党役員に対する5年間の政治活動禁止処分にまで処分が及ぶかどうかが注目される。
約120人いる党役員全員が選挙に出られない事態になれば、近年のタイ政界を担ってきた有力政治家が軒並み退場することになり、政界の再編は避けられない。解党処分が下ったことで、昨年9月のクーデターで追われた前首相の支持派によるデモ行動が激しくなる可能性もある。
これに先立って、憲法裁は同じく選挙違反に問われた最大野党・民主党に無罪を言い渡した。タクシン首相(当時)に汚名を着せたり、愛国党に買収行為をさせるため小政党を利用しようとしたりしていなかったと判断。全罪状について無罪としたうえで、「解党する法的根拠はない」とした。
愛国党に解党処分が出たことにより、前政権時代の与野党へ正反対の判決が下ったことになる。前首相の支持者らが反政府活動を繰り広げる恐れもある。スラユット首相は判決公判の前、混乱が手に負えなくなれば「非常事態の宣言もあり得る」と警告。軍人や警察官ら約1万3000人をバンコク周辺に配置し、厳重な警備態勢を敷いた。
裁判所も携帯電話を使って遠隔操作する爆弾を使ったテロを警戒し、周辺一帯で携帯電話の電波が遮断された。前首相の支持者らは30日夜、約2000人が裁判所の近くで集会を開き、31日にも大集会を呼びかけている。
タイでは9月に新憲法の制定に向けた国民投票を控えているが、判決の内容しだいでは、前首相支持派や反クーデターの市民団体らが、否決に向けた運動を繰り広げる可能性がある。12月に予定される総選挙も予断を許さない状況だ。
◎タイ前首相らの政治活動禁止、旧与党勢力に壊滅的打撃(2007年5月31日、朝日新聞)
昨年4月のタイ総選挙の際の選挙違反をめぐる裁判で、タイの憲法裁判所は30日夜、タクシン政権時代の与党・タイ愛国党に解党処分を下したのに加え、タクシン前首相を含む当時の役員ら111人の5年間の公民権停止も命じた。旧与党勢力は壊滅的な打撃を受けることになり、タイ政界は大再編を免れない情勢だ。
判決は、愛国党の幹部2人による小政党への買収が、個人ではなく党のための行為だったとして党自体を解党処分。そのうえで、当時の役員らの被選挙権のはく奪などを決めた。
下院の議席の4分の3を占め、党員数約1400万人(公称)を誇った愛国党は、タクシン氏の失脚に続き、最高幹部らが軒並み政界からの退場を余儀なくされたことで、大きな岐路に立たされた。
判決後、タクシン氏は英BBC放送に対して「判決を尊重する」と述べた。同氏の顧問弁護士は「タクシン前首相は判決を知って悲しんでいる」とコメントした。
一方で、愛国党のチャトゥロン党首代行は「予想外の判決だ。民主主義の後退を懸念する。この国はいま独裁者によって支配されている」などと反発。31日朝には、旧与党勢力を結集した新党の設立を目指す考えを示した。
タイ政界は今後、同じく選挙違反に問われながら、30日に憲法裁で無罪判決を受けた旧最大野党・民主党を軸に動く可能性が高いが、愛国党の解党で政局の流動化は必至だ。判決に反発する前首相支持派の動向しだいでは、混乱が起きる可能性もある。
◎タイ南部で連続爆発、4人死亡(2007年5月28日、朝日新聞)
タイ南部ソンクラー県で28日午後、市場で爆発が起き、4人が死亡、26人がけがをした。警察当局はテロ事件とみて背後関係を調べている。27日夜には、同県の中心都市ハジャイにあるホテルやショッピングセンター前の路上など7カ所で相次いで爆発があり、13人が負傷した。
ハジャイでは05年4月に空港など3カ所で爆発が起き、2人が死亡。昨年9月にも6カ所の連続爆発でカナダ人を含む4人が死亡、約70人が負傷した。
◎タイ:南部ハジャイで同時爆発7人負傷、武装集団のテロか(2007年5月28日、毎日新聞)
【バンコク浦松丈二】タイ南部の中心都市ハジャイで27日夜、デパートや非政府組織(NGO)事務所前など4カ所で相次いで爆発が起き、少なくとも7人が負傷した。治安当局は、タイからの分離独立を目指すイスラム武装集団のテロとみて捜査を進めている。
調べによると、同日午後9時(日本時間同11時)過ぎ、地元の中国系住民が運営するNGO事務所前で爆発が起き、通行人ら7人が負傷した。ほぼ同時に近くのデパートやホテル、飲食店付近でも爆発が発生した。地元警察が詳しい被害状況を調べている。
タイ南部では04年1月に治安当局と武装集団が衝突して以降、軍や警察、学校を標的にしたテロが相次ぎ、2000人以上が死亡している。
◎タクシン一族に710億円を課税へ、タイ政府調査委要請(2007年4月24日、朝日新聞)
タクシン前首相の脱税疑惑を追及しているタイ政府の資産調査特別委員会は、前首相の長男と長女に約210億バーツ(約710億円)の納税義務があると判断し、国税局に徴税を要請した。前首相が英バージン諸島に設立した資産管理会社も、タイの法律に基づいて課税対象になると判断したためで、同社を経営していた長男、長女に納税義務があるとした。
課税の対象になるのは、資産管理会社「アンプル・リッチ」が99年以降に行った株売買に伴う利益や配当の受け取りなど。同委員会は「同社は海外に登録されているが、実際の取引はタイの関係者間で行われており、納税義務がある」としている。
同社は、タイの通信持ち株会社シン・コーポレーションの株式を所有し、いったん前首相一族に安値で売却した後、シンガポールの企業に売却した。一連の取引で、前首相一族はほとんど税金を納めておらず、昨年9月のクーデターを引き起こす要因になった。
◎タイ:バンコク旧空港、国内線利用で再開(2007年3月26日、毎日新聞)
【バンコク浦松丈二】バンコクの旧国際空港(ドンムアン空港)で25日、一部国内線の利用が再開された。昨年9月に開港した新バンコク国際空港(スワンナプーム空港)の滑走路や誘導路に100カ所以上の亀裂や陥没がみつかり、補修のため一部国内線を旧空港に移すことになった。
ドンムアン空港に移されたのは格安航空ノック・エアやタイ国際航空の一部国内線など77便。新旧両空港は直線距離で約30キロ離れているため、乗り継ぎが不便になっている。タイ暫定政権は半年後に旧空港への国際線乗り入れを含めて利用方法を再検討する方針だ。
◎バンコクでタクシン派数千人がデモ、暫定政府を批判(2007年3月24日、産経新聞)
【バンコク=岩田智雄】クーデターが起きたタイのバンコクで23日夜、クーデターで発足したスラユット暫定政府や軍主導の国家治安評議会を批判するデモが行われ、過去最大の数千人が参加した。参加者はタクシン前首相の支持者とみられ、国民の支持離れが加速している暫定政府への攻撃を強めている。
主催した衛星テレビ局PTVによると、会場の王宮前広場に1万人が集まった。タイ英字紙は参加者を1500〜3000人と報道している。PTVはタクシン氏の旧与党タイ愛国党の党員が設立した衛星テレビ局で、放映は暫定政府に差し止められている。デモ前、地元政府職員が舞台を取り除くよう要求、警官が付近を取り囲み、一時にらみ合いとなった。
PTVはタクシン氏の支持集会ではないとしているが、壇上には元首相府報道官ら愛国党党員が上り、タクシン氏の支持者がデモを主導したのは明らか。参加者はスラユット暫定政府を独裁政権と批判。民主主義の回復を訴えた。
◎タイ:北部国境、脱北者流入3.6倍増(2007年3月1日、毎日新聞)
【バンコク浦松丈二】タイに流入する北朝鮮難民(脱北者)に関する国際調査団が1日、バンコクで記者会見し、タイ北部で逮捕・拘束される脱北者が急増していることを明らかにした。北部国境のメーサイ入管事務所によると、06年(通年)に拘束された脱北者は前年の3.6倍にあたる367人に上った。
同事務所が収容した脱北者は、03年に40人▽04年に28人▽05年に100人だった。今年も2月末までに87人を収容し、昨年同期を上回るペースとなっている。調査団によると、入管の予算が不足し、収容された脱北者たちが劣悪な環境に置かれているという。
団長の加藤博・北朝鮮難民救援基金理事長は、「脱北者は犯罪者ではなく、国際法に基づく難民だ。タイ政府と協力して問題解決に努力していきたい」と訴えた。調査団は脱北者のための通訳や日用品提供などを検討しているという。
◎タイ南部で連続テロ50件超、9人死亡(2007年2月19日、読売新聞)
【バンコク=田原徳容】タイ警察によると、分離独立を求めるイスラム過激派のテロが多発しているタイ最南部4県で、18日夜から19日にかけ、爆破や放火、銃撃が連続50件以上発生し、少なくとも9人が死亡、50人以上が負傷した。
昨年9月のクーデター以降では、一度のテロとしては最多の犠牲者。
暫定政権は、タクシン前政権の強硬策を見直し、過激派に対し対話路線に転じたが、成果は出ていない。
各県中心部でカラオケバーやガソリンスタンド、ホテルなどで仕掛けられた爆弾が相次いで爆発。パッターニ県では発電所が爆破され、県内全域が数時間停電した。ナラティワート県では学校10数校が放火されたほか、ヤラ県では陸軍幹部宅が襲われ、幹部が死亡した。
警察は、中国の春節(旧正月)で人が集まるのを狙った犯行と見ており、関与した可能性のある若者数人の身柄を確保した。タイ南部ではテロで2004年1月以降、2000人近くが犠牲になっている。
◎タイ南部の30カ所で連続爆発、放火、襲撃、7人死亡(2007年2月19日、朝日新聞)
イスラム過激派によるとみられるテロが続くタイ南部で18日夜から19日朝にかけて、4県の約30カ所で爆発や放火、襲撃が相次ぎ、少なくとも7人が死亡、50人以上が負傷した。政府は前政権の強硬路線を見直し、対話を呼びかけることで事態の打開を模索しているが、テロが収まる兆しはない。
警察当局によると、ヤラー県やナラティワート県などではホテルやカラオケ店、給油所などで爆発があり、4人が死亡した。パタニ県では変電所などが爆破されて停電が起き、3人が路上で射殺された。各地で学校への放火も相次いだ。
◎バンコク新空港に不備多数、やむなく旧空港再開へ(2007年2月7日、産経新聞)
タイ暫定政府は6日、バンコク新空港の開港に伴い定期便の運航を停止していた旧バンコク空港(ドンムアン空港)を国際空港として再開させることを閣議決定した。新空港では昨年9月の開港後、滑走路に亀裂が見つかったほか、座席やトイレ不足などの不備が指摘されており、問題個所の修復のため一部路線をドンムアン空港に移すよう国営空港会社が政府に求めていた。(
◎タイ:バンコクで爆発、けが人なし(2007年1月30日、毎日新聞)
【バンコク浦松丈二】30日午前1時半(日本時間同3時半)ごろ、バンコクのタイ語日刊紙「デーリー・ニュース」本社前と隣接するラマ・ガーデン・ホテル駐車場の2カ所で爆発が起きた。けが人はなかった。
バンコクでは年末年始に3人が死亡する連続爆破テロが起きたばかり。現場は昨年9月まで国際空港だったドンムアン空港から近く、高速道路に隣接している。警察は高速道路から爆弾が投げられた可能性があるとみている。
連続爆破テロでは、タイ警察が26日に容疑者として拘束していた18人を「証拠不十分」で釈放、捜査の不手際が批判されている。
◎首都バンコクなどの戒厳令を解除、タイ政府(2007年1月26日、朝日新聞)
タイ政府は26日、昨年9月の軍事クーデターで全土に布告した戒厳令を、首都バンコクなど中部を中心とする41県で解除した。タクシン前首相の地元の北部や、テロが続く南部などの35県では今後も継続される。バンコクでは昨年暮れに連続爆弾事件が起きたが、政府側は「別の方法で対処できる」としている。
◎タイの戒厳令、バンコクなど41県で解除(2007年1月26日、読売新聞)
【バンコク=太田誠】昨年9月のタイ軍事クーデター以降、全土に敷かれていた戒厳令が、26日付でバンコクを含む41県で解除された。
国境沿いなど35県では継続される。暫定政府が解除の方針を昨年11月に打ち出していたが、実施のため必要なプミポン国王の署名が遅れていた。
◎軍人含む15人を拘束、年末のタイ連続爆弾事件(2007年1月21日、朝日新聞)
タイの警察当局は20日、昨年末にバンコクで起きた連続爆弾事件に関与した疑いがあるとして、軍人を含む15人を拘束した。政府は事件の背後に、クーデターで追われたタクシン前首相派がいるとの見方を示しているが、拘束した軍人らと前首相とのつながりについては明らかにしていない。
警察は同日朝、バンコクや周辺の18カ所を一斉に捜索した。具体的な容疑は不明。政府は事件後、犯行の手口などから「軍や警察の一部が関与している」との見方を示していた。
昨年末に9カ所で起きた爆弾事件では3人が死亡、外国人を含む約40人が負傷した。
◎タイ政府、「外国企業」の定義見直し、相次ぐ規制強化(2007年1月9日、朝日新聞)
タイ政府は9日、「外国企業」の定義を見直して、国内産業保護や安全保障のための出資規制を強化すると発表した。タイでは、中央銀行が金融市場で外国人投資家に厳しい資本規制を設けるなど、海外企業に対する規制が強まっている。
現状では、小売りなどサービス業で外国人持ち株比率が50%を超えることは認められていない。多くの外国企業で、議決権のないタイ人名義の優先株を発行して表面上の持ち株比率を下げて、事実上は経営権を握る手法が慣例化してきた。今後は、議決権ベースで過半を超える企業は外国企業とみなされ、事業が制限される。
対象は、すべての小売業、広告業、法律事務所など。すでにタイ国内で事業を展開している企業については、政府への登録を条件に事業の継続を認めるという。軍事やメディア、航空産業なども対象だが、外国企業が参入している例はほとんどない。
9日の閣議で承認され、立法議会での審議を経て施行される。
日本や米国、欧州、豪州などで組織する外国人合同商工会議所は8日、「外国企業の定義は(タクシン前政権までの)政府や裁判で何度も確認されてきた。見直しは海外からの投資に深刻な影響を及ぼす」と反対を表明していた。
◎タイ:一連の爆破テロ、バンコクでさらに厳戒態勢(2007年1月2日、毎日新聞)
【バンコク藤田悟】先月31日に4カ所同時爆破テロが起きたバンコクと近郊で同日夜から1日未明にかけて、さらに4回の爆発があった。一連の事件の死者は3人、負傷者は43人となった。タイ治安当局はさらにテロが計画されている可能性もあるとして首都で厳戒態勢を敷いている。
1日午前0時過ぎ、バンコク中心部の繁華街にあるゲイソン・プラザ前の公衆電話と近くの海鮮料理店で爆発があり、外国人観光客9人が負傷した。被害者に日本人はいなかった。
スラユット暫定首相は1日、「政治的利益を失った者たちが政治・社会の混乱を狙った事件だ」と述べ、昨年9月の国軍クーデターで追放されたタクシン前首相を支持する一派による犯行との見方を示した。治安を担当する国家安全保障評議会はタクシン前政権時代の秘書官や法相ら前首相の側近と目される人物を事情聴取のため召喚した。
一方、中国で事実上の亡命生活を送るタクシン前首相は2日、地元メディアなどにあてた書簡で事件への関与を否定し、「あらゆる非難と対決するため帰国する用意がある」と主張した。
治安当局は市民や観光客に不要な外出を避けるよう呼びかけている。ショッピングセンターでは客の手荷物や車を検査し、鉄道の駅やバスターミナルを兵士がパトロールするなど厳戒態勢が敷かれている。
クーデターを受けて昨年10月に発足したスラユット暫定政権は当初は8割前後の支持率を誇ったものの、タクシン前政権の路線を明確に軌道修正する政策が打ち出せず、求心力は低下傾向にある。南部のマレーシア国境近くでイスラム武装組織によるとみられる爆弾テロが続いているのに加え、首都で治安悪化を招けば政権にとって大きな打撃となる。
◎バンコクでまた連続爆弾テロ、外国人ら10人重軽傷(2007年1月1日、朝日新聞)
爆弾事件が起きたばかりのタイの首都バンコクで1日未明(日本時間同)、新たに爆弾が2カ所で爆発し、外国人を含む約10人が重軽傷を負った。警察当局は同時爆弾テロ事件とみて、12月31日にバンコクでほぼ同時に発生した6件の爆弾事件との関連などを調べている。日本大使館によると、死傷者の中に日本人はいない。スラユット暫定首相は、「(事件は)政府の信用を落とすことを狙ったものだ」と主張した。
1日の事件は、新年を迎えた直後の午前零時すぎにほぼ同時に発生。バンコク中心部の高級百貨店前の公衆電話ボックスと、約200メートル離れた海鮮料理店付近で、それぞれ爆弾が爆発した。負傷者には英国人やハンガリー人など外国人9人が含まれる。
2つの現場周辺では例年、新年を迎えるカウントダウンが行われ多くの人が集まるが、今年は31日に爆弾事件が発生したため、急きょ中止された。
また、多くの外国人観光客が集まるカオサン地区とルンピニ・ナイトバザールでも爆発物が発見される騒ぎがあり、警察が客らを避難させた。
スラユット首相は1日、緊急安全保障会議を開いた後、記者会見し、今回の事件について「政治絡みだ。『現政府は治安状況を統制できない』と示そうとしたものだ」と主張した。
◎バンコクで同時テロか、7カ所で爆発(2006年12月31日、日本経済新聞)
【バンコク=長尾久嗣】タイの首都バンコクの繁華街など7カ所で31日夜、ほぼ同時に爆発が発生した。組織的なテロ事件とみられるが、死傷者数など被害の詳細は不明。タイでは最南部でテロが頻発しているが、バンコクでの同時多発的なテロは初めて。
爆発があったのは市内の大規模ショッピングセンター「シーコン・スクエア」や独立記念塔、低所得者が多く住む「クロントイ」地区など。多くは繁華街や人口密集地で、新年を前に人々でにぎわっていた。同ショッピングセンターなどには避難命令が出ている。
負傷者は午後7時(日本時間同9時)過ぎの警察発表で20人以上。一部には、2人が死亡したとの情報もある。
タイでは最南部で2004年初めからイスラム分離独立派とみられる武装勢力のテロで多数の死者が出ている。スラユット暫定政権は「年末年始にテロが増加するとの情報がある」として国軍を最南部に増派しており、「警備の手薄となった首都が狙われた」などの観測が浮上している。
◎タイ:バンコクで同時爆弾テロ、2人死亡(2006年12月31日、毎日新聞)
【バンコク藤田悟】31日午後6時(日本時間午後8時)ごろ、バンコク中心部の戦勝記念塔付近など5カ所でほぼ同時に爆弾が爆発し、数十人の負傷者が出た。少なくとも2人が死亡したとの情報もある。タイ警察は同時爆弾テロ事件として捜査している。バンコク市内での爆弾テロは極めて珍しい。
爆発があったのはほかに、▽ルンピニ公園に近いクロントイ地区の路上▽スクムビット通り62の交差点▽サパン・クワイ地区のスーパーなど。バンコク中心部を東西に走るスカイトレイン(BTS)スクムビット線にほぼ沿った場所がターゲットとなった。ゴミ箱などに仕掛けられた爆弾が爆発したほか、スーパーに手榴(りゅう)弾が投げ込まれたとの目撃情報もある。
タイでは06年9月19日、タクシン前首相の追放を目的に国軍がクーデターを決行。タクシン政権は崩壊し、国王の信任が厚い枢密院議員のスラユット氏が暫定首相に就任した。しかし、タクシン氏の地盤である北部などでは依然としてタクシン支持層が多く、クーデターに伴って全国に布告された戒厳令はまだ解除されていない。
このため、事件は親タクシン勢力による暫定政権揺さぶりを目的としたテロとの見方が強く、新年を直前にした事件は暫定政権に大きな打撃となる。一方、南部のマレーシア国境近くでイスラム武装勢力によるとみられるテロ事件が相次いでいるが、こうした勢力が首都バンコクに浸透して同時テロ事件を起こす力はないとの見方が一般的だ。
年末年始のこの時期には日本人も多数バンコクを訪れているが、日本人が事件に巻き込まれたかどうかは不明だ。
◎バンコク中心部で同時多発テロか、20人以上負傷(2006年12月31日、朝日新聞)
31日午後6時(日本時間午後8時)ごろ、バンコク中心部の数カ所で相次いで爆発があり、少なくとも20人以上が負傷した模様だ。年越しの買い物客や外国人観光客が訪れる場所などが狙われており、警察当局は同時多発テロとの見方を強めている。
警察や地元メディアによると、爆発があったのは、多くの外国人観光客が訪れる戦勝記念塔近くのバス停や、週末に数十万の人を集めるチャトゥチャック市場付近の交番、日本人が多数住むスクンビット通り、スラムが密集するクロントイの市場など。百貨店客を避難させたとの情報もある。31日は年越しのカウントダウンイベントへ向かう人で、中心部はごった返していた。
タイでは昨年9月の軍によるクーデター以降、学校などへの放火が各地で相次ぎ、軍と政府はタクシン前首相支持派による犯行の可能性を示唆していた。また、イスラム教徒の多数住む南部では、爆破や銃撃テロが収まらず、政変前より事態は悪化している。
タイでは昨年9月19日、ソンティ陸軍司令官をリーダーとする「民主改革評議会」が、クーデターを起こした。同評議会は翌日、憲法を停止して全土に戒厳令を布告、「権力を掌握した」と発表した。
同評議会の中心勢力は国軍で、軍によるタイでのクーデターは91年以来、15年ぶりだった。
一方、イスラム教徒が多く住むタイ南部では04年初めから、分離独立を掲げるイスラム過激派によると見られるテロが続いている。
このため、タイ政府は南部3県で非常事態宣言を続けている。クーデター後の新政府は対話による解決を呼びかけてきたが、テロは収まっていない。
◎タイの株価14.8%の急落、アジア危機時を上回る(2006年12月20日、読売新聞)
【シンガポール=菊池隆】19日のバンコク株式市場は、タイ中央銀行が前日発表した通貨バーツの投機買い規制を嫌気し、主要株価指数(SET指数)の終値は前日比14.8%安と、1997年のアジア通貨危機時を上回る過去最大の下落幅となった。
19日には下落幅が10%を超えた時点で30分間取引を停止したが、再開後も下落に拍車がかかった。昨年夏から上昇を続け、18日に9年半ぶりの高値水準となったバーツの対米ドル相場も下落に転じた。
タイを含め高い経済成長を続けるアジア市場は、昨年から中東のオイルマネーなど世界の余剰資金が集まり、通貨や株式市場で高値が続いている。9月にクーデターが起きたタイも、タクシン政権下で続いた政局の混乱が収束したことで、投機資金の流入が加速していた。
バーツ高騰に懸念を強めたタイ中銀は18日、外国人投資家が貿易や直接投資など実需を伴う取引以外で2万ドル以上のバーツを買う場合、取引額の30%を外貨のまま最低1年間、中銀に預けさせる規制を発表した。1年以内に資金を引き揚げる場合は中銀が一部を没収するとの内容で、外国人投資家の反発を招いた。
◎タイ戒厳令、バンコクなど一部解除(2006年11月29日、朝日新聞)
タイ政府は28日の閣議で、全土に布告されていた戒厳令について、首都バンコクなど中部を中心とする41県で解除することを決定した。国王の承認を得て近く発効する。9月19日のクーデター以来約2カ月半ぶりの解除だが、タクシン前首相の地元チェンマイなど北部やテロが下火にならない南部、国境地域などは据え置かれ、対象は全国の約半分にとどまった。
バンコクは解除されないとの見方が強かったが、ブンロート国防相は閣議後、「国際的な批判と観光への影響を考慮した」と理由を説明した。
無血クーデター後、全国的に治安は安定していたが、前首相の帰国や支持者の巻き返しをめぐる軍や政府首脳の警戒心は強く、解除時期をめぐる発言は揺れに揺れていた。国際社会から早期解除を求める声が次第に強くなり、来月5日の国王の誕生日が一部解除のめどと見られていた。
◎脱北者か、タイ中部の民家に潜む59人拘束(2006年11月29日、読売新聞)
タイ中部のパトムタニ県の警察は28日、民家に潜んでいた59人(うち子供9人)を密入国の疑いで拘束した。「北朝鮮から来た」と語っており、警察では脱北者とみて、本格的に調べる。
警察によると、59人は身分を示す書類をまったく持っていないという。
◎資生堂、タイに研究開発拠点を新設(2006年11月5日、日本経済新聞)
資生堂はタイに商品の研究開発拠点を新設した。バンコクの「タイ国立遺伝子・生物工学センター」内に「東南アジアリサーチセンター」を設置。消費者の動向や化粧品原料となる現地のハーブなどを研究するほか、化粧品成分に関する法規などを調査する。日本の化粧品大手がタイに開発拠点を設置するのは初めて。
資生堂は2005年、中国の研究開発拠点「資生堂(中国)研究開発中心」の総面積を約10倍に拡大するなど既存拠点の整備を進めてきた。今後は現地専用ブランドを立ち上げる体制を整え、仏ロレアルなど巨大メーカーが強い欧米での売上高拡大を目指す。05年度に3割弱の海外売上高比率を10年度までに4割に引き上げる計画。
◎脱北者百人をバンコク周辺で拘束、有力脱出ルートに(2006年10月24日、朝日新聞)
北朝鮮から逃れてきた脱北者とみられる96人が、20日から24日にかけてバンコク周辺でタイ当局に拘束された。脱北者を支援する韓国の教会関係者が24日、明らかにした。タイでは8月にも脱北者175人が一斉に拘束されており、タイが有力な脱出ルートになっている実態が改めて浮かび上がった。
関係者によると、脱北者らはそれぞれ中国などを経由してタイ国内に入った後、バンコクにある韓国の教会の保護のもとでアパートなどに潜んでいた。20日に10人が、24日に86人が不法滞在などの疑いで警察・入管当局に連行されたという。
ほとんどが韓国行きを希望しているといい、タイ当局は、国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)と協力して韓国に送るとみられる。
◎タクシン前首相、資産持ち出し?スーツケース114個(2006年9月26日、読売新聞)
【バンコク=川辺徹】AP通信やタイ各紙によると、タクシン前首相がクーデターで政権を追われる前、航空機で大量のスーツケースを運んでいた疑惑が浮上している。
クーデターの動きを事前に察知した首相が、資産の一部をすでに海外に持ち出した可能性も指摘されている。
タイ国際航空職員がAP通信に明らかにしたところでは、前首相はアジア欧州会議(ASEM)出席のため9日にバンコクを出発。フィンランドに向かった際、航空機には58個の大型スーツケースやトランクが積み込まれたという。
また、外遊を続ける前首相と合流するために送られた後発機もスーツケース56個を運んでいたという。同機はクーデター2日前に出発したとされるが、職員によると、追加便が必要だった理由は明確でないといい、疑惑に拍車をかけている。
◎タイ・クーデター:内幕、前首相の非常事態宣言察知、決行(2006年9月24日、毎日新聞)
【バンコク藤田悟、浦松丈二】タイ国軍による19日夜のクーデターは、タクシン首相が20日に非常事態宣言を予定しているとの情報を国軍が入手し、先手を打って前夜に決行されたことが23日分かった。国軍関係者が毎日新聞に明らかにした。クーデター決行が1日遅れていれば、タクシン氏による非常事態宣言が発効してクーデターが未然に防がれていた可能性が高く、政権と国軍による水面下でのぎりぎりの駆け引きが行われていたようだ。
国軍関係者によると、クーデターを首謀したソンティ陸軍司令官ら軍高官は、政治混乱を終わらせるため、今月初めにクーデター計画を決め、決行のタイミングを計っていた。
ところが、タクシン氏がクーデター計画を事前に察知。20日夜に首相退陣を要求する市民団体の集会が予定されていたのに合わせ、首相支持の住民や警官隊を動員して集会参加者との衝突状況を作り出し、混乱収拾を名目に非常事態を宣言して権力維持を図るとのシナリオを描いたという。
これに対し、ソンティ司令官らは数日前に非常事態宣言の情報を入手し、宣言が予定された前夜というぎりぎりのタイミングを選んでクーデター決行に踏み切った。
19日夜、国連総会出席のためニューヨークを訪問していたタクシン氏は、国軍によるクーデターを知り、同日午後10時(日本時間20日午前0時)過ぎにテレビを通じて非常事態を宣言し、クーデターを阻止しようとした。しかし、この時点では既に国軍は首相府や国会議事堂など主要個所に戦車や兵士を動員して首都バンコクを制圧しており、非常事態宣言は手遅れとなって効力を発揮しなかった。
国軍がクーデターを計画した理由は(1)タクシン氏に王室を軽視する発言が目立ち、王室を擁護するためには首相の排除が不可避だった(2)タクシン政権の汚職体質が深刻化していたのに、ばらまき型政治によってやり直し選挙でも与党勝利が予想され、クーデター以外にタクシン政権を断ち切る手段がなかった−−という判断が強く働いたという。
◎タイ:新国際空港28日開港、アジアのハブ空港争いし烈に(2006年9月25日、毎日新聞)
タイ政府がバンコク郊外に建設している「スワンナプーム新国際空港」が完成、28日に全面開港する。現在のドンムアン空港の5倍の敷地を持つ大空港で、アジアの空港では羽田に次ぐ年間4500万人の利用客を見込む。新空港の開港によりアジアでのハブ空港争いは一層、し烈さを増すことが予想される。【バンコク藤田悟】
先週のクーデターで実権を握った「民主改革評議会」は24日の会合で、新空港の「28日開港」の日程に変更がないことを確認した。すでに15日から国内線を手始めに一部移転が始まっており、28日から全面開港する。
「スワンナプーム」はタイ語で「黄金の地」を意味し、プミポン国王が命名した。バンコク中心部から東に約35キロ。この地に空港を建設する構想は半世紀近く前からあった。だが、政治混乱やアジア経済危機などで実現は遅れ、着工したのが2000年。当初は昨年9月の開港予定だったが、手荷物検査機の発注を巡る不正疑惑や工事の遅れで再三延期された。
全面ガラス張りの華麗なターミナルは7階建て延べ56万3000平方メートル。ドンムアン空港の2倍近くで、一つの屋根に収まるターミナルとしては世界最大を誇る。国際線と国内線のターミナルを一体化し、乗り継ぎの便を図った。滑走路は4000メートルと3700メートルの2本を備え、1時間に76便の離着陸が可能だ。
ドンムアン空港は既に利用客の取り扱い能力を超えていた。タイ政府は08年の年間空港利用客を4500万人と見込んでいる。ターミナルはさらに年間5400万人が利用できるように拡張し、将来的には滑走路を4本にして年間1億人が利用できる巨大空港へと拡大する構想もある。
タイの新空港登場を意識し、アジアのハブ空港争いを演じる周辺国もそれぞれ対抗策を打ち出している。シンガポールのチャンギ国際空港は第3ターミナルを建設中で08年に完成予定だ。昨年3月からは、設備を簡素化して利用料を低く抑えたバジェット・ターミナルを開設し、格安航空会社の誘致に努めている。
98年に開港したマレーシアのクアラルンプール新国際空港では、ターミナルの拡張によって08年には年間3500万人が利用可能となり、さらに拡張する計画だ。
タイ旅行業者協会のアピチャート会長は「タイは現在、シンガポールや中国、ベトナムなど周辺国と厳しい観光客の争奪戦を演じている。新空港の開港は観光客を引き寄せる有利な材料となるが、外国語が話せる人材の育成など、サービスの向上を伴う必要がある」と指摘する。
◎クーデター主導者、タイ国王が評議会議長に任命と発表(2006年9月21日、読売新聞)
【バンコク=太田誠】タイのクーデターで実権を掌握した「民主改革評議会」は20日夜、テレビを通して声明を発表し、クーデターを主導したソンティ陸軍司令官(59)がプミポン国王(78)から評議会議長に任命されたと発表した。
声明が事実であれば、クーデターは国王の承認を受けたことになり、今後の政治改革を推進する正統性を得たことになる。
クーデター後、国王の意向が間接的とはいえ示されたのは初めて。声明によると国王は、「国民は平穏を保ち、政府職員はソンティ将軍の命令に耳を傾けるべきである」とも述べた。
同司令官はこれに先立ち20日昼、バンコクの陸軍司令部で外交団や記者団などと会見し、「2週間以内に暫定憲法を制定し、暫定首相を選んだうえで、文民政府に権限を移譲する」と表明した。
司令官は、新憲法の起草については、「1年程度かかるだろう」と述べ、総選挙の実施と本格的な民主政権の誕生は、来年9月以降になるとの考えを示した。
暫定首相について、地元メディアは、タイ中央銀行のプリディヤトーン総裁が有力と報じている。
一方、タイの英字紙ネーション(電子版)によると、ニューヨーク滞在中に首相の座を追われたタクシン氏は、側近とともにロンドンに向かうのに際し、記者団に対し、「こんなことになるとは予想しなかった」としたうえで、「民主改革評議会と話し合う機会があると信じている」と述べた。
◎タイクーデター、司令官が暫定首相(2006年9月21日、産経新聞)
≪2週間内に文民政権移行≫
【バンコク=岩田智雄】軍事クーデターにより実権を掌握したタイのソンティ陸軍司令官は20日、2週間以内に暫定新憲法を制定したうえ文民政権に権限を移譲し、1年以内に総選挙を実施すると表明した。また、プミポン国王は同日、ソンティ司令官が、軍や警察のリーダーによる「民主改革評議会」の議長となり、タクシン首相に代わる暫定首相に就任することを承認した。
国連総会出席のため、ニューヨークに滞在していたタクシン首相は19日、予定されていた国連演説を中止し、邸宅のあるロンドンに向かい、2001年に誕生したタクシン政権は外遊中のクーデターで崩壊した。
タイでのクーデターは91年以来15年ぶりだが、1932年の立憲革命以降、20回以上のクーデターが起こっている。
20日午前、テレビを通じ国民に向けた声明を発表したソンティ司令官は、クーデターが国の安定のためであることを強調。タクシン首相を「国王に対し不敬罪に近い言動を繰り返してきた」と強く非難した。軍は同日、チャチャイ副首相兼法相とプロミン首相首席補佐官、首相の義弟であるソムチャイ法務次官らを拘束した。
ソンティ司令官は同日午後には、バンコクの陸軍司令部で日本を含む駐タイ大使ら各国の外交関係者らに事情を説明した。同司令官は当面、暫定首相を務めるが、2週間以内に文民政権に権力を譲ることを明言。その後、文民政権の下、1年以内に新憲法が制定され、総選挙が実施されるとの見通しを示した。
タクシン首相はクーデターが発生した19日、ニューヨークからテレビを通じ非常事態宣言を発令し、ソンティ司令官を解任、ルアンロー国軍司令官が陸軍司令官を兼務すると発表したが、軍はそのまま政府施設やテレビ局を占拠した。
ソンティ司令官ら評議会首脳部はクーデター直後の20日未明、プミポン国王に拝謁。国王は同日、同司令官を正式に民主改革評議会の議長に任命した。
◎タイ次期首相候補に4人の名、国王に近い人物ら(2006年9月21日、朝日新聞)
軍のクーデターでタクシン政権が崩壊したタイで、全権を掌握した「民主改革評議会」が次期首相の人選を進めている。同評議会は「立憲民主主義を尊重する人物が適当」とだけしているが、地元メディアではすでに、中央銀行総裁や枢密院議員ら4人の名前が取りざたされている。
地元メディアが「候補」と報じているのは、タイ中央銀行総裁のプリディヤトーン氏、枢密院議員のスラユット氏、王室系の財団事務総長のスメット氏、最高行政裁判所長官のアカラトーン氏。
中央銀行総裁のプリディヤトーン氏は、90年代に商務副大臣も務めた。地元記者は「政争やクーデターで信頼を失いかねない経済のかじ取りへの期待」がある、とする。
スメット氏も過去に国家経済社会開発庁長官を務め、経済政策に明るいうえ、王室系財団事務総長として国王にも近い。
スラユット氏は陸軍司令官、国軍最高司令官を歴任し、国王側近のプレム枢密院議長に近い。改革評議会がクーデターの理由の一つに、タクシン首相の国王への「不敬」を挙げていることから、「国王に近いほど安心感がある」との声も出ている。
最高行政裁判所長官のアカラトーン氏は、過去に憲法起草作業にもあたった経験がある。
改革評議会は次期首相を2週間以内に選出するとしている。ただ、次期政権は新憲法を制定する暫定内閣となる予定で、1年以内に総選挙が実施され、再び新たな首相が選ばれることになる。
◎タイ陸軍のクーデター、84%が支持、世論調査(2006年9月21日、朝日新聞)
バンコクの公立大が約2000人を対象に20日実施した緊急世論調査では、軍のクーデターへの支持率が約84%に達した。理由として「政治的な混乱が収まる」を挙げた人が多かった。一方で、約16%が「国のイメージダウンになる」「政治への信頼が低下する」などの理由から反対と答えた。
また、約75%が政治が「改善に向かう」と答え、「後退する」の4.7%を大きく上回った。
街には装甲車や銃を持った軍人の姿があるものの、衝突もなく平穏だ。首相府の近くで雑貨店を営む男性(30)は「クーデターといっても静かだし、これで政治の混乱が収まるんであればその方がいいよ」と話す。
陸軍司令部前では、警備に当たる兵士にバラの花を渡す若い女性や、「市民は軍の行動を支持する。クーデターがなければ我々が抗議デモをしただろう」と叫ぶ男性の姿などが見られた。
一方、ビルの清掃を仕事にしている女性(43)は「私は首相をずっと支持していた。貧しいものの味方だから。なぜこんな結末になるのかわからない」と、顔を曇らせた。
◎タイ投資熱に冷や水、工場停止も、クーデター影響(2006年9月21日、朝日新聞)
タイで発生したクーデターを受け、進出している日本企業の一部は工場の操業を止めるなどの対応を迫られた。タイは、日本の自動車や電機産業の一大生産拠点。今のところ経済への影響は長期化しないとの見方が多いが、「政治リスク」が高まれば投資意欲にも影響しかねない。日本政府がタクシン政権との間で大筋合意していた経済連携協定(EPA)の先行きに、不透明感が出てきたとの見方もある。
タイ政府が自動車産業育成策「アジアのデトロイト」構想を掲げていることもあり、日本の自動車各社はタイでの現地生産に力を入れてきた。
トヨタ自動車のタイの生産拠点は日米に次ぐ規模。20日の日中は通常通り工場を操業したが、夜間は停止。21日は未定という。渡辺捷昭社長は20日、今後の影響について「どの程度かは様子を見ないと分からない」と述べた。日産自動車、いすゞ自動車は20日の操業を止め、21日以降の見通しも立っていないという。ホンダは20日の日中の操業を中止したが、夜には通常に戻る。
松下電器産業はタイにグループ会社が21社あり、日本から社員160人が出向している。白物家電や電子部品などの生産拠点としているが、20日は全社を休業にし、タイへの出張も禁止した。
日立製作所は、バンコク市内に本社を構えるエレベーター製造などグループ16社に限って休業とした。ソニーなどのように、同市内にある販売会社だけ休ませ、市外の工場は通常通り稼働させたメーカーも多かった。
05年のタイへの国外からの直接投資額(認可ベース)は9775億円。97年のアジア通貨危機以来最高になり、日本はこのうち半分強の5154億円を占めた。日本企業は中国への投資を急速に増やした中でも、タイ重視の姿勢を続けてきた。それだけに政情不安は投資に水を差しかねない。
日本貿易振興機構(ジェトロ)が今年3月、東南アジアとインドに進出している日系企業に「中長期的に最適な生産拠点」をアンケートしたところ、タイが25%で最も多かった。中国は反日意識の高まりなどが懸念される一方、タイを支持する理由の筆頭は「政治・社会の安定性」だった。
北城恪太郎・経済同友会代表幹事は「クーデターが早く終了して安定した政権ができることは、日本にとっても重要だ」と語る。
タクシン首相の主導で昨年9月に大筋合意にこぎつけたEPAにも暗雲が漂う。
今年4月には署名式の日程まで固まっていたが、タイの政局混乱の余波で突然延期。その後も署名のチャンスを探ってきたが、経産省幹部は「これでいつ署名できるか分からなくなった」とあきれ顔だ。
しかも、合意内容はタクシン首相主導でまとめられたもので、タイ経済界には見直しを求める声もある。日本では「新政権の方針次第では内容が覆される可能性がある」との見方も出ている。
◎2週間で暫定憲法、新首相に権限移譲、タイ・クーデター(2006年9月20日、朝日新聞)
タイで19日夜にクーデターを起こした「民主改革評議会」は20日、リーダーのソンティ陸軍司令官がプミポン国王に当面の行政府の長として承認されたとの声明を出した。評議会は同日、記者会見し、停止した現行憲法に代わる暫定憲法を2週間以内に制定し、文民の新首相に権限を移譲する方針を明らかにした。新政権下で1年以内に新憲法を制定、総選挙を実施するという。軍が権力を完全に掌握したことで、5年にわたったタクシン政権は崩壊した。
タクシン首相は20日、国連総会に出席するため滞在していたニューヨークを空路で離れた。英外務省はロンドンに向かったことを確認した。
民主改革評議会は陸海空3軍の司令官、国軍最高司令官、警察長官ら6人で構成する。ソンティ司令官は、「起草メンバーを選んで暫定憲法を制定し、評議会は2週間で役割を終える」と速やかな権限移譲を明言。「新内閣の人選は新たな首相に委ねる」と述べた。
クーデターの理由については「首相の権力乱用や腐敗に国民の不満が高まっていた。収拾がつかなくなる前に行動する必要があった。国民の要望に応えるのが軍の使命だ」と正当化した。
タクシン首相の帰国については「問題ない」とする一方で、「法に基づいて適切な扱いを受けるだろう」と述べ、脱税などで逮捕・訴追される可能性を示唆した。
会見に先立ち、ソンティ司令官は各省の幹部を呼び通常通りの業務を指示、各国の駐在外交官には「外交政策に変更はない」と説明した。
一方、評議会はチッチャイ副首相兼法相とプロンミン首相首席補佐官らタクシン首相の側近を陸軍司令部内で拘束した。首相の義弟のソムチャイ法務次官も拘束されているとの情報もある。
◎タイでクーデター、陸軍が実権掌握と発表(2006年9月20日、読売新聞)
【バンコク=川辺徹】タクシン首相(57)の進退を巡って政治危機が続くタイで、陸軍が19日夜(日本時間20日未明)、地元テレビ局を通じ、「プミポン国王を長とする政治改革のための委員会が実権を掌握した」と発表した。
首都バンコクの首相府付近には、戦車が展開し、軍が首相府を占拠したとの目撃証言もあり、陸軍によるクーデターとみられる。地元テレビは静止画像で放映しているほか、テレビ各局に軍兵士が入ったとの情報もある。
タクシン首相はこの日、国連総会出席のため米ニューヨークに滞在中。首相府を通じて同日午後9時15分(日本時間同11時15分)、首都バンコクに非常事態宣言を発令するとともに、ソンティ陸軍司令官を解任すると発表した。首相は急きょ帰国の途についた。首相と反首相勢力がそれぞれ正統性を主張している状態で、タイの政治混乱は激しい権力闘争に発展した。
タイ政府のスポークスマンは本紙に対して、「一部グループがクーデターを計画、憲法に基づく正統な政府を転覆しようとしたため」と非常事態宣言の発令理由を述べた。一方、陸軍関係者によると、午後11時(日本時間20日午前1時)現在、バンコクの陸軍司令部に幹部が集まり、緊急会議が開かれている。
ロイター通信は、戦車10台が首都バンコクに向け移動を開始し、首相府を取り囲んでいると伝えた。英字紙ネーション(電子版)は、北部を管轄する第3、南部を管轄する第4管区の一部陸軍部隊が移動したとしている。市中心部では19日夜までに大きな戦闘は目撃されていない。
タイ国軍は、タクシン首相の軍予備学校同級生を中心とする親首相派と、首相に批判的な反首相派に分かれている。
タイは1932年に立憲君主制に移行後、未遂を含め16回のクーデターが起き、政治危機が深まると軍が政治に介入してきた歴史がある。今回の政治危機でも、クーデターや首相暗殺計画などの情報が頻繁に流れていた。
◎タイでクーデター、軍が全権掌握、憲法停止、戒厳令布告(2006年9月20日、朝日新聞)
タイで19日夜にクーデターを起こしたソンティ陸軍司令官をリーダーとする「民主改革評議会」は20日未明、憲法を停止して全土に戒厳令を布告、「権力を掌握した」と発表した。さらに同評議会メンバーは同日午前、テレビで「国の統一を取り戻すためだ」として国民に支持を訴えた。国連総会出席のためニューヨーク滞在中のタクシン首相は、テレビを通じて非常事態を宣言したものの対抗しきれず、極めて厳しい立場に追い込まれた。
バンコクでは、20日も首相府周辺などに戦車や装甲車が出動しているが、発砲などの混乱は起きていない。
軍によるクーデターは91年以来15年ぶりで、ソンティ司令官らはすでに陸海空軍を統帥するプミポン国王にも面会し、情勢を報告したとしている。
同評議会は陸海空3軍の司令官、国軍最高司令官、警察長官らで構成され、20日午前9時(日本時間同11時)に5人がテレビに出演し、政局の混迷による「国の分裂状態をコントロールする必要がある」と述べた。
また、これに先立つ声明で「現政権は国内に分裂をもたらした」「腐敗に国民の不信が広がっている」などと首相の政治手法を厳しく批判した。
同評議会は憲法の停止とともに、憲法裁判所や全閣僚、上院議員、下院議員の機能停止も併せて発表。新たな政府が樹立されるまでは、同評議会のリーダーが首相の役割を果たすとしている。
一方で、「我々が国を統治するつもりはない。できるだけ早く主権を人民に返す」とし、選挙も近く実施されるとの見通しを示した。各省庁の高官らを20日午前9時から陸軍司令部に集めており、今回の事態や今後の方針について説明しているものとみられる。
タクシン首相は19日夜、テレビを通じて非常事態を宣言し、ルアンロー国軍最高司令官に事態を掌握するよう指示したが、クーデター派の動きを封じ切れなかった模様だ。首相は、現地時間の19日夜に予定されていた国連総会での演説もキャンセルした。
また、AFP通信によると、チッチャイ副首相が同評議会によって拘束されたとの情報がある。
バンコクの中心部では20日も、軍の戦車や装甲車が政府庁舎の周辺などを封鎖している。同評議会が20日を「休日」としたことから、役所や銀行、証券取引所なども閉鎖されたままで道路を走る車の数、人通りともに少ない。街の要所に銃を持った軍人らが配置されているが、通行する車への検問などもなく平穏を保っている。
また、19日夜から通常番組を取りやめ、断続的に出される同評議会の声明を放映していた各テレビ局は、20日午前の同評議会の会見放映後から通常の番組に戻った。CNNやNHKなど海外からのテレビ放送は一時映らなくなり、地元メディアのウェブサイトもつながりにくい状態になった。
◎現行憲法を停止、全土に戒厳令、タイ陸軍が発表(2006年9月20日、朝日新聞)
クーデターを決行したタイ陸軍は20日未明、現行憲法を停止し、全土に戒厳令を敷いたと発表した。クーデターを主導したソンティ司令官は声明で「国の分裂を招いた」とタクシン首相を非難するとともに、権力を速やかに国民に返還する考えを表明した。バンコクの中心街には戦車や装甲車が出動しているが、クーデターに伴う暴動や衝突などは発生していない。
◎「バンコクを掌握」と宣言、タイ陸軍、テレビ各局を占拠(2006年9月20日、朝日新聞)
タイ陸軍は19日夜、テレビ各局を占拠し、「陸軍と警察により、行政の改革を行う」と発表した。ソンティ陸軍司令官を中心とする事実上のクーデターで、「短期間で政権を国民に返す」としている。バンコク市内では暴動などは起きていない。同国で陸軍によるクーデターは15年ぶり。
陸軍はテレビで「バンコクなどを掌握した」と宣言。「国が分裂し、行政の汚職も起きている」と行動を起こした理由を説明した。首相府や旧国会議事堂前には装甲車や部隊などが集結した。
この宣言は、タクシン首相が外遊先の米国からテレビ局を通じ、「クーデター阻止」を理由としてバンコクに非常事態宣言を発令した後に発表された。
◎混迷政局に軍介入、反タクシン派が強行(2006年9月20日、朝日新聞)
2月から続いたタイの政局混迷は、軍の介入を招いたことで、最悪の展開に突入しようとしている。タクシン首相派と反首相派による政争は選挙や国王による「仲裁」を経ても一向に収まる気配を見せず、軍の一部にフラストレーションがたまっていた。軍の人事への介入をはかる首相への反感もあいまって、タイの政治は過去の悪習を再び繰り返そうとしている。
タイの政治は過去、政局が混迷するたびに軍がクーデターを起こすという繰り返しだった。しかし、92年、軍事政権と民主化を求める市民が衝突して多くの犠牲を出し、プミポン国王が裁定して民主政権が発足して以降は、軍は政治への介入を控えてきた。タクシン政権の誕生以降もそれは続いてきた。
その状況を変えるきっかけをつくったのは、首相一族の株取引疑惑だった。度重なる国王の「忠告」にもかかわらず強引な政治手法を続ける首相の姿勢に対して、市民の間に一気に不満が高まり、首相派と反首相派の対立は抜き差しならなくなった。
このころから、「社会対立の解消」を口実にした軍による介入のうわさが絶えなくなった。これに対し、首相は軍の人事への介入で対抗をはかり、自分の側近だけで軍幹部を固めようとした。この動きが最終的に、軍内部の反タクシン派を直接行動に走らせたとみられる。
首相は首都に非常事態を宣言し、軍内の親タクシン派を総動員して事態を収拾しようとしているが、市内では両派の衝突がすでに起きているという情報もある。
ただ、政局の混乱の中でもクーデターを望む市民は少なく、軍の行動が支持を得る可能性は少ない。軍の介入で一層、社会が混乱に向かう可能性も否定できない。
◎タイでクーデターか、首都に非常事態宣言発令(2006年9月20日、朝日新聞)
タイのタクシン首相は19日夜、国営テレビを通じてバンコク市内に非常事態宣言するとともにルアンロー国軍最高司令官に陸軍司令官を兼務する辞令を出した。ソンティ陸軍司令官によるクーデターに対抗するためだとしているが、テレビでは「陸軍司令官がバンコク全域を掌握している」と放送している。解任された形のソンティ氏が軍を掌握している模様だ。バンコク市内では、首相府周辺など主要な交差点に戦車が出動しており、政局の混乱が続くタイ情勢は極めて緊迫している。
スメット・チャイパタナ財団事務総長が次期首相に就任するとの説が流れている。同財団は王室に属している。
タクシン首相は国連総会に出席するため、ニューヨークに滞在中。テレビでは電話を通じて「バンコクは今、非常に危機的な状況にある」と述べ、非常事態を宣言するとともに、国軍最高司令官に事態を掌握するよう指示した。
ロイター通信などによると、バンコクの中心部で19日夜、タイ軍の戦車が政府庁舎の周辺を封鎖した模様だ。タイ中心部にある首相府を含む官庁街で、戦車10台が展開しているのが目撃された。高級ホテルやオフィスが並ぶ中心部のビジネス街でも、軍の装甲車などが走行し、部隊の移動が行われているという。
AP通信によると、バンコクの官庁街のほかビジネス街など主要拠点数カ所に兵士数百人が配置された。クーデターに関与した部隊の兵士か、タクシン首相の非常事態宣言によって動員された兵士かは分からない。AFP通信は、政府庁舎の一部を兵士が占拠していると報じた。
また、陸軍系のテレビ局では19日夜から、通常番組の放送を停止し、タイ王室の映像と厳粛な音楽を流し続けているという。中国国営の新華社通信は、バンコクの軍事筋の話として「クーデターが行われる寸前だ」という情報を配信した。
タクシン首相は、国連総会に出席のためニューヨークに滞在中だったが、急きょ帰国の途についたとの情報もある。タイの国連代表部によれば、首相は現地時間の19日夜に国連総会で演説し、20日夜、バンコクに戻る予定だった。
タイでは、首相一族の株取引をきっかけに政局が混乱し、同首相は2月に下院を電撃解散した。4月の下院選は、主要3政党がボイコットする中で行われ、与党・タイ愛国党が過半数の票を得たものの、大量の白票による定員割れを受け首相はいったん、退陣を表明した。その後、憲法裁判所がやり直しを命じた。今年中にやり直し選挙が行われる見通しだが、首相は自らの去就について明言を避け、政局は不透明な状況になっている。
◎タイ:スワンナプーム新国際空港、一部運航を開始(2006年9月15日、毎日新聞)
タイ政府がバンコク郊外に建設しているスワンナプーム新国際空港で15日、一部路線の運航が始まった。28日には現在のドンムアン空港からの移行が完了し、全面開港する。
◎タイ:ビザなし滞在90日限度に、長期滞在の抜け道ふさぐ(2006年9月17日、毎日新聞)
タイの入国管理当局は15日、日本や米国など41カ国の外国人を対象とする査証(ビザ)免除制度を10月1日から改正し、ビザなしで滞在できる日数について、6カ月当たり90日を限度とすると発表した。出入国を繰り返すことで、ビザを持たないまま長期滞在が可能になる現行制度の抜け道をふさぐ狙い。
入管当局によると、これらの国の外国人がタイを訪れる場合、30日以内の観光目的に限りビザを免除してきた。しかし、滞在期限が切れる直前に隣国カンボジアなどに出国、すぐに再入国して新たに30日の滞在資格を得る外国人が後を絶たない。
出入国を繰り返して長期滞在し、英語教師などとして不法就労する欧米人や日本人も多いという。(バンコク共同)
◎タイ南部の中心都市で爆弾数個さく裂、4人死亡(2006年9月17日、読売新聞)
【バンコク=川辺徹】タイ南部の中心都市ハジャイのショッピングセンター前などで16日午後9時(日本時間同11時)ごろ、数個の爆弾がさく裂し、4人が死亡、30人以上が負傷した。警察当局者が地元テレビに語ったところでは、計5か所で約5分おきに次々と爆発が起きたという。
タイ南部では、分離独立を求めるイスラム過激派によるとみられる爆弾事件などが続発している。陸軍司令官はこの日、テロ警戒を強めるよう指示を出したばかりだった。
◎銀行20カ所で同時テロ、1人死亡30人負傷、タイ南部(2006年9月1日、朝日新聞)
タイ南部のヤラー県で31日、銀行の支店20カ所で相次いで爆発があり、1人が死亡、約30人が負傷した。約2年半で1400人を超す犠牲者を出している同地域のテロ事件ではこれまで単発的な爆発や銃撃が多かったが、6月以降、犯行グループが組織力を誇示する形の同時多発型の爆破事件が続いている。
現地警察などによると、爆弾は銀行のごみ箱や駐車場などに仕掛けられ、死傷者の多くは、現金自動出入機(ATM)から現金を引き出すために並んでいたという。月末で混雑していた。学生服を着た若い男たちが本に隠した爆発物を置き去ったとされ、10歳代の4人が逮捕されたという。
31日は分離独立を掲げるイスラム教徒反政府組織「ベルサトゥ」の設立記念日でもあり、タイ当局は関連を調べている。
タイ南部では8月初旬、100カ所に及ぶ同時多発テロがあり、警官ら3人が死亡。6月にも約50カ所で同時爆発があり、2人が死亡した。犯行グループが組織力を増していることは確実だ。
◎タイ最南部4県、爆破・放火テロが連続127件(2006年8月2日、読売新聞)
【バンコク=太田誠】タイ警察当局によると、イスラム武装勢力の反政府活動が続くタイ最南部の4県で、1日夜から2日にかけ、爆破や放火が連続して計127件発生した。
タイ最南部では、タイからの分離独立を求めるイスラム過激派が2004年1月以降、頻繁に銃撃や爆破などを続けているが、一度に行われたテロ行為としてはこれまで最多となった。
ソンクラー県では鉄道橋が爆破され、線路の安全点検に加わっていた警官3人が死亡した。軍当局者は2日、容疑者4人を逮捕したことを明らかにした。
警察当局によると、04年1月以降の最南部での死者は1423人に上る。
◎国王の回復願い、タイ国民が祈り(2006年7月21日、朝日新聞)
タイのプミポン国王(78)が20日夜、バンコクの国立シリラート病院で椎間板(ついかんばん)の手術を受けた。10年来、歩くときに痛みを感じていたとされる。病院の周りには、国王を敬う黄色のシャツを着た市民多数が集まり、早期の回復を祈った。反タクシン首相派の市民団体は「全快まで」と、近く再開を予定していた街頭抗議活動を延期した。
全国の寺にも多くの人が集まり一斉に祈りをささげた。政府は全国に設けた記帳所に1000万人以上が訪れるとみている。
国王は先月、即位60年の式典をすませたあと、王宮内で転倒、肋骨(ろっこつ)を痛めた。今回の手術との関係は明らかになっていない。今回の手術は成功し、経過は順調とされるが、回復までに数週間かかるとみられている。
◎タイ検察庁、与党など5政党を起訴(2006年7月7日、産経新聞)
【バンコク=岩田智雄】タイ検察庁は6日、タクシン首相率いる与党・タイ愛国党や最大野党・民主党など5政党を政党法違反で憲法裁判所に起訴した。憲法裁は、13日に事件を受理するかどうかを判断するとしている。
愛国党に対しては、4月2日に行われた下院選を成立させるため、小政党に資金提供して立候補者を擁立させた疑いが持たれている。民主党については、下院選をボイコットしたり、小政党に資金提供を行い、愛国党を告発させたことなどが同罪に当たるとされている。
憲法裁は下院選の無効とやり直しの裁定を下し、出直し選挙は10月に実施される予定。裁判で愛国党や民主党に解散命令が下されれば、政局が再び混迷する可能性もある。
◎タイ南部で3日連続の爆弾テロ、ホテル従業員1人死亡(2006年6月18日、日本経済新聞)
【バンコク18日共同】タイ南部ヤラ県ヤラのホテル内にあるカラオケラウンジで17日夜、爆弾が爆発、女性従業員1人が死亡、居合わせた客ら2人が負傷した。ヤラ県など南部では15日から爆弾テロが3日連続で発生、死者は計3人、負傷者は20人以上になった。
捜査当局は、一連の爆弾テロは南部の分離独立を主張するイスラム武装勢力の犯行とみている。地元紙は、背後に大規模な麻薬組織の介在を指摘、麻薬組織がイスラム過激派の資金源となっている可能性も出てきた。
タイ南部のヤラ、ナラティワット、パタニの3県では、15日から警察署や繁華街などで爆弾テロが続発。警察によると、爆弾が仕掛けられた場所は3県で約50カ所に上るという。
南部では2004年1月からイスラム過激派の犯行とみられる爆弾テロや射殺事件が激化しており、これまでに約1200人が死亡したとされる。
◎タイ首相が批判勢力を告訴・訴訟、「休戦」から政局混迷へ(2006年6月18日、朝日新聞)
タイのプミポン国王の即位60年を祝う行事が終わった途端、タクシン首相が野党やマスコミを名誉棄損で訴えた。批判勢力への告訴や訴訟は、かつて国王にたしなめられた戦術。国王が「国民の結束」を呼びかけたにもかかわらず、反首相派との対立が再燃するのは必至の情勢だ。
首相が訴えたのは、「国から搾取する亡霊」などと首相を批判した最大野党・民主党の幹部や、発言を報じた地元3紙の発行人ら。祝賀行事が終わった翌14日に名誉棄損で告訴し、8億バーツ(約24億円)の損害賠償を求める訴訟も起こした。
首相はその数時間前に「国が平和なら国王は安心されるだろう」と述べ、対立陣営に和解を呼びかけたばかりだった。「祝賀休戦」のムードだった野党側からはさっそく「国王の助言に反する」と批判の声があがった。
首相は昨年、批判的なメディアに対して告訴や訴訟を連発。国王にたしなめられ、すべて取り下げた経緯がある。
政局は再び混迷に向かいそうな様相。「政治家は国王のメッセージに留意すべきだ」(バンコク・ポスト紙社説)と、自制を呼びかける声があがっている。
◎両陛下、タイ国王即位60年式典にご出席(2006年6月13日、産経新聞)
【バンコク=河嶋一郎】天皇、皇后両陛下は12日午後、バンコクのアナンタ・サマーコム・ホール(旧国会議事堂)で開かれた、プミポン国王(78)の即位60年を祝う式典に出席された。
両陛下は、参列25カ国の王族らのうち、22番目に会場に入り、国王と笑顔で握手を交わされた。
旧知の王族らとも和やかにご歓談。続いて国王夫妻を中央に、参列者全員で記念撮影された。タイのタクシン首相の祝辞のあと、国王は「世界各国から、平和と協調のためにいらしてくれたことに対してお礼を申し上げます。皆さんとタイ国民すべてをあらゆる災害と災厄から守り、幸福であるように心から祈ります」と述べた。
このあと、両陛下は王宮そばを流れるチャオプラヤー川で、伝統的な王室船のパレードを各国の王族らとともにご覧になった。
バンコクでは、いたるところに国王の大きな写真が掲げられており、王室を表す黄色の服やリストバンドを身につけた市民が多く見られ、祝賀ムードに包まれた。
◎タイ:国王即位60年行事、タクシン首相が存在感を回復(2006年6月11日、毎日新聞)
【バンコク浦松丈二】タイのプミポン国王即位60年の祝賀式典が12、13の両日、バンコクに世界25カ国の王族・皇族らを迎えて行われる。先週後半からの各種記念行事では、退任表明・休養宣言したタクシン首相が公務に復帰して仕切り役を務め、急速に存在感を回復してきた。首相の「復権」を警戒する市民団体はデモを再開する構えで、祝賀行事が一段落する今週後半に政治対立が再燃しそうな様相だ。
「タイが危機を乗り越え、安定を維持できているのは国王の献身のおかげだ」。タクシン首相は9日、国王即位60年の祝賀に集まった国民に向けて演説した。映像は全国にテレビ中継された。
首相は4月4日、辞任要求運動の高まりを受け、首相代理を任命して休養を宣言。しかし、「即位60年式典の準備」を理由に5月22日から公務に復帰し、記念行事の主催役を務めている。
11日には天皇、皇后両陛下をはじめ大勢の王族・皇族がバンコク入りした。記念行事は12日の王室御座船運航と13日の国王主催晩さん会がハイライト。こうした華やかな演出の陰で、政争は「小休止」状態だが、賓客が帰国する今週後半には再び表面化するとみられる。
◎タイ北部、大雨で32人死亡(2006年5月24日、産経新聞)
タイ北部を中心に降り続いた雨でウタラディット、スコタイなど5県で23日から洪水や土砂崩れが発生、救助当局によると24日までに32人が死亡、300人以上が行方不明となった。
地元メディアによると、死者は100人以上に上る恐れがある。また5県で、計2000世帯以上が家屋を失った。政府は各地に救助隊を派遣したが、洪水などで道路や送電線などが寸断されており、救助活動は難航している。職務に復帰したばかりのタクシン首相も24日朝、スコタイなど被災地を視察した。(共同)
◎タイ総選挙やり直し、政治空白さらに2カ月(2006年5月9日、日本経済新聞)
【バンコク=長尾久嗣】タイ憲法裁判所の総選挙やり直し判決は同国政局の混迷打開へ一つの道筋を示した。だが、早くとも7月初めとされる新政権発足までさらに2カ月以上は続くとみられる政治空白が、周辺国との経済連携など国策の停滞を招くのは必至。そうした中、いったん辞任を表明したタクシン首相の続投シナリオが浮上する兆しもあり依然、波乱要因も残る。
やり直し選の期日は早期に設定できない事情がある。選挙日程の決定は選挙管理委員会の権限だが、憲法裁の14裁判官のうち6人が4月の総選挙の違憲理由に「解散から投票までの日数が37日間と短い」ことを挙げたためだ。
◎タイ総選挙やり直しへ、裁判所「無効」判断、野党も参加(2006年5月9日、朝日新聞)
タイの憲法裁判所は8日、主要野党のボイコットで混乱が続いていた4月2日投票の下院選挙を「憲法違反があり、無効」と判断し、やり直しを命じた。この決定を受け、与野党はともにやり直し選挙への参加を表明した。タクシン首相が率いる与党が勝利するとの見方が強く、退陣を表明した首相の「復帰」も取りざたされている。
選挙の有効性をめぐる訴訟を審理していた憲法裁はこの日、14人の裁判官が投票を実施した。その結果、投票所で記入台が他人から見える位置に置かれ、投票の秘密が侵された▽投票日が不当に早く設定された――との点を違憲と認める判断が8人で過半数を占めた。
やり直し選挙の投票日は確定していないが、6月上旬から中旬にかけてプミポン国王の即位60年記念行事があるため、それを避ける形で設定される見通しだ。
選挙をボイコットした主要野党は「裁判所の判断を歓迎し、やり直し選挙に参加する」と表明した。ただ、国内には与党・タイ愛国党が優勢との見方が強く、最大野党・民主党の幹部も「与党に勝つのは厳しい」と認めている。
タクシン首相は投開票の直後に「混乱を回避する」として退陣を表明したが、与党内からは「選挙がやり直しになれば復帰は可能」との声が出ている。
首相退陣を求める街頭デモを続けてきた市民団体は「首相が約束を守らなければ、再び混乱が起きるだろう」としており、首相が自らの去就をどう判断するかが今後の政局の大きな焦点になりそうだ。
タクシン首相は一族の株取引疑惑に端を発した退陣要求の中で、2月下旬に下院を電撃解散。主要3野党はボイコットと白票投票の呼びかけで対抗し、再選挙を経ても法定得票割れで一部の議席が埋まらず、残りの議席は与党がほぼ独占する異常事態となった。
この状況について国王が4月25日に「民主主義ではない」と批判し、裁判所に打開を求めていた。
◎タイで射殺の日本人、警察当局が身元を発表(2006年4月23日、朝日新聞)
バンコク近郊で3月末に2人の日本人の射殺体が見つかった事件で、タイの警察当局は22日、2人の身元を東京都内の貿易商小島善雄さん(53)と、都内の会社社長久金辰也さん(52)と発表した。
小島さんは知人に「誘拐された」と電話をしており、警察当局は2人が事件に巻き込まれたとみている。検視の結果、小島さんは3月25日ごろ、久金さんは同27日ごろに殺害された可能性が高いという。
◎タイの反首相派、繁華街でデモ攻勢・選挙まで1週間(2006年3月26日、日本経済新聞)
【バンコク=長尾久嗣】4月2日のタイ下院選まで1週間となった26日、タクシン首相辞任とプミポン国王の仲裁を求める市民団体の支持者1万人余りがバンコクの目抜き通りをデモ行進した。3月中旬から占拠を続ける首相府周辺での大集会は25日が最後で、今後は市内各地でのデモ攻勢で退陣圧力を強めるという。
市民団体は東南アジア最大規模の複合商業施設「サイアム・パラゴン」前などを行進し、周辺の交通が一時マヒした。指導者のひとり、新聞社経営のソンティ氏は「丁重な辞任要求はこれが最後だ」などと演説した。
27日には首相の不正を追及するため警察本部へデモ行進し、29日にはサイアム・パラゴン前で徹夜集会を開く予定。市内での抗議行動を通じ、バンコク市民に退陣要求の正当性をアピールする。
◎タイ総選挙、少数政党の候補「与党がカネ」と暴露(2006年3月20日、朝日新聞)
主要野党のボイコットで揺れるタイ下院の総選挙で、ボイコットに参加しないで候補者を立てた少数政党の関係者らが「与党からお金をもらった」と暴露したことで、騒ぎとなっている。選管は調査を約束。与党側は疑惑を否定して告訴の構えも見せているが、タクシン首相にとって手痛いスキャンダルとなりかねない様相だ。
この少数政党は、小選挙区に20人の候補を擁立しているタイ国民発展党。幹事長ら3人が19日に記者会見して明らかにしたところでは、与党のタイ愛国党幹部から候補擁立の働きかけを受け、選挙資金も受け取ったという。さらに、急造候補の立候補資格を満たすため、選管の職員の協力を得て候補者のデータを書き換えた、とも証言した。
選挙は、主要野党のボイコットによって、多くの選挙区で与党1人だけの立候補となると予想された。しかし、タイの選挙制度では、候補が1人の場合有権者数の20%以上を得票することが当選の条件。野党の地盤などでは法定得票割れに追い込まれ、当選議員が決まらない可能性がある。与党側はこうなることを恐れ、少数政党に対立候補の擁立を働きかけたとみられる。
選管委員長は会見を受け、事実関係の調査を指示。与党や政府は疑惑をただちに否定した。
◎タイ:首相辞任要求、事態収拾の展望なく、持久戦の様相(2006年3月15日、毎日新聞)
【バンコク藤田悟】タイのタクシン首相の辞任を要求する市民団体「民主主義のための市民連合」は15日も、バンコク中心部の首相府を取り巻き、座り込みは2日目に入った。一方のタクシン首相は、事態沈静化のため一時首相の座を降りる可能性に触れたが、今後の選択について明言は避けた。事態収拾の展望はなく、「持久戦」の様相を見せている。
市民団体は首相府横の道路にテントを設置し、首相辞任まで座り込みを続ける方針を明確にした。日中の参加者は数千人程度だが、夕方からは数万人規模に膨らんでいる。
首相は15日、遊説先の東北部で、事態収拾のため一時首相を降りるという提案について記者団に問われ、「良い提案だ」と返答した。だが、続けて「すべての選択肢を考えており、適当な時期に判断する」と述べ、対応は明確にしなかった。
首相は前日、警察官僚出身のチャチャイ副首相兼法相を筆頭副首相に昇格させた。地元メディアでは「暫定首相任命の布石」との観測が広がっている。しかし、チャチャイ氏は首相の警察幹部学校からの親友。仮に暫定首相に任命されても、首相批判勢力が受け入れるかは不明だ。
一方、15日付ネーション紙によると、国王の顧問機関である枢密院のプレム議長(元首相)は、12日夜にテレビ各局が92年の騒乱時に国王が関係者に和解を促した場面の映像を放映したことについて「(政権と批判勢力の)双方が都合よく解釈している」と懸念を表明した。政権側が「対立は良くないというメッセージだ」と解し、批判勢力側が「首相辞任を求めたものだ」と主張していることを指している。
混迷の中、通貨バーツは大きな影響を受けず、バーツ高の局面が続いている。「いざとなれば国王が乗り出してくれるという期待がある」(市場筋)というタイ国民独特の心理構造が混迷状況を受忍する大きな要素となっているようだ。
◎禁止命令無視、1400人が逮捕、パキスタン、命懸けのたこ揚げ(2006年3月14日、産経新聞)
【バンコク=岩田智雄】いくら止められてもたこ揚げだけはやめられない−。パキスタン東部のパンジャブ州で当局が春の祭り「バサント」でのたこ揚げが危険だとして禁止したが、これを無視する住民たちが続出、12日までに約1400人が逮捕される事態となっている。「バサント」では毎年、住民たちがたこ同士を戦わせるたこ合戦に熱中してきたが、最近は相手に負けないようたこ糸を金属やガラス繊維で強化することが流行。たこ糸が首に引っかかり、死亡したり負傷する事故が相次いでいる。
たこ揚げの過熱を懸念した当局は祭りの前後の先月25日から今月15日の間に限りたこ揚げを許可していたが、解禁前に違反者が続出。家族とともにバイクに乗っていた3歳の少女の首にたこ糸がひっかかり死亡するなど、7人が死亡した。このため、当局は9日、たこ揚げの全面禁止に踏み切っていた。
しかし、当局の命令にもかかわらず違反者が続出。AP通信によると、祝砲を撃ったり、大音響で音楽を鳴らしたりした住民も含め、10日から12日までに1430人が逮捕された。
◎タイ、首相退陣求め数千人が座り込み続ける(2006年3月15日、日本経済新聞)
【バンコク15日共同】タイのタクシン首相の退陣を求める約10万人の市民がバンコクの首相府を包囲してから一夜明けた15日、数千人が同首相府周辺で前日からの座り込みを続け、周辺道路は反首相派に占拠された状態となっている。
座り込みの参加者は14日夕からテントを設置、タクシン氏が辞任するまで包囲を続けるという。治安当局は「参加者が暴動などを起こさない限り」(警察幹部)強制排除はしない方針。
首相府周辺を除くバンコク市内は平穏を保っているが、地元記者は「市内各地をバリケードで封鎖するような事態になれば、物流などに影響し市民に大きな打撃となる」と治安悪化などを懸念している。
タクシン首相は4月2日の総選挙を控え、選挙運動のため東北各県を遊説中。反首相派は、首相がバンコクに戻る今月16日に合わせ、首相府前でタクシン氏をかたどった人形を焼くなどの示威行動を行う計画だ。
◎タイ:数万人が首相辞任要求デモ、バンコク中心部(2006年3月14日、毎日新聞)
【バンコク藤田悟】タイのタクシン首相辞任を要求する市民団体「民主主義のための市民連合」は14日朝、前夜から集会を開いていたバンコク中心部の王宮前広場から約2キロ離れた首相府までデモ行進を開始した。労働団体なども加わって10万人以上がデモに参加し、これまでで最大規模の抗議活動となった。
首相府周辺では警官隊が待機し、厳しい警戒を敷いている。市民たちは国旗を手に「タクシン、出て行け」と叫びながら行進した。
首相は同日、選挙運動遊説先の東北部に滞在し、ビデオを使った閣議を開催予定。これに対し、デモ隊は首相府前の道路を埋め、「首相が辞任するまでここで集会を続ける」と宣言した。
◎タイ:バンコクの元首相公邸前で爆弾爆発、2人負傷(2006年3月9日、毎日新聞)
【バンコク藤田悟】9日午後、バンコク中心部のプレム元首相公邸前に仕掛けられた爆弾が爆発し、近くを歩いていた英国人とカナダ人の男性が軽いけがをした。元首相は邸内にいたが無事だった。
タイではタクシン首相一族の巨額株売却を巡る政治対立が続いており、警察は社会混乱を狙った事件の可能性があるとみて調べている。元首相は現在、国王を補佐する枢密院の議長を務め、政治的には中立を保っている。
タクシン首相は同日、選挙遊説先の東部で「問題は私にあるのではなく、敗北を恐れる野党によって引き起こされた」と述べ、主要3野党による総選挙ボイコットを批判。下院解散を正当化し、あくまで総選挙を決行する姿勢を示した。
一方、バンコクのシンガポール大使館は同日、同国政府系投資会社による株購入の撤回を求める市民団体「民主主義のための市民連合」に対し、「取引は商業ベースによるもので、政府は一切関与していない」と回答した。市民団体は数日内にシンガポール製品の不買運動に踏み切るかどうかを決めるとしている。
◎タイ首相府に集結、辞任求める・6万人がデモ行進(2006年3月6日、日本経済新聞)
【バンコク6日共同】タクシン・タイ首相退陣を求める5日のバンコクでの大規模市民集会に参加した約6万人の市民が同日深夜、会場の王宮前広場からデモ行進、首相府前に集結し6日未明まで首相辞任を求めて気勢を上げた。
警察は首相府の敷地周辺などに多数の警官を配備し警戒したが、市民との衝突はなかった。反首相派による首相府での示威行動は、1月に数千人が押しかけて以来。
反タクシン派のリーダーの1人、同国メディアグループ創設者のソンティ・リントンクン氏は首相府前で演説。タクシン首相が国会を解散したことについて「自らの失政を隠すためだ」と批判した。首相府入り口前に陣取った多数の市民は、タイ国旗などを振りながら「タクシン、出て行け」と叫んだ。
タクシン首相は5日、北東部コンケンに滞在中だった。
市民集会の主催者は参加者に対し、警察と衝突を起こさないよう要請、平和的な行動をアピールした。主催者は「首相が辞任するまで反政府集会を毎日続ける」としている。
◎バンコクで大規模な反タクシン集会・首相辞任求める(2006年2月26日、日本経済新聞)
【バンコク=長尾久嗣】タイのタクシン首相辞任を求める市民団体や労働組合、チャムロン元副首相の率いる仏教団体などは26日、バンコク市内の王宮前広場で今月3度目となる大規模な反タクシン集会を開催した。午後5時(日本時間同7時)半過ぎで広場周辺には数万人が集結、政権打倒を訴えた。
チャムロン氏は「首相辞任まで集会を継続する」と強調した。主催者側は最終的に10万人規模に膨らむと予想。警察は数千人体制で不測の事態に備えている。
一方、タクシン首相は同日、バンコク郊外で公営住宅の開設式典に出席し「再選を果たして政策を継続する」と述べた。
4月の下院選ボイコットを示唆していた野党3党のうち公衆党と最大野党の民主党は同日、タクシン氏と早急に会談し、中立的な憲法改正の実施機関を設立する妥協案を提示することで合意した。現憲法が規定する首相の強大な権限を見直すのが狙い。第二位野党の国民党も同日中に態度を表明する見通し。
◎タイ与党8議員が離党表明、反首相派は選挙不参加訴え(2006年2月26日、朝日新聞)
下院の解散に踏み切ったタイのタクシン首相は支持固めに乗り出したが、25日には一部の与党議員が離党を表明、足元に揺らぎもみえている。一方、解散に反発する反首相派からは、選挙のボイコットを国民に呼びかける動きが出ている。
首相は、与党のタイ愛国党員に向けた4ページにわたる手紙の中で、首相一族による株取引の経緯を細かく説明。税逃れなどの疑惑について「違法な点はまったくない」と否定した。
また、首相は25日朝のラジオ演説で、最低賃金の引き上げや農民の負債軽減策、公務員の賃金引き上げに言及。「ばらまき」と批判されながらも有権者の支持を得てきた政策の継続を強調した。
与党はこの日の会議で全選挙区に候補者を立てる方針を確認し、政権維持に自信を見せる。しかし、与党内で首相と対立していたサノ元内相ら少なくとも8人の議員が離党を表明するなど、亀裂も表面化した。
民主党など野党3党もこの日、相次いで会議を開き、夕方からは合同で総選挙に向けた対応を協議した。「問題は議会ではなく首相本人にあり、解散では解決しない」としてボイコットを主張する意見が出たため、長時間にわたり議論したが、結論は26日に持ち越した。
一方、数万人規模の街頭集会で首相に辞任を迫ってきた民主主義市民連合は25日、翌26日に予定していた反タクシン集会の実施を改めて確認。あくまで首相の退陣を求めるとして、国民や野党に選挙のボイコットを呼びかけた。
◎酒の広告、全面禁止へ、タイで規制強化(2006年2月6日、産経新聞)
飲酒に起因する交通事故や犯罪を防ごうと、タイ政府はこのほど、酒類の広告を新聞やテレビなどで全面的に禁止する方針を決めた。東南アジアでは、アルコールに寛容で歓楽街も多いタイだが、今後は酒類販売が禁止されているイスラム国のブルネイに次いで「規制が厳しい国になるのでは」(外国人駐在員)との声も出ている。
タイでは昨年、たばこの店頭での陳列を禁止するなど、嗜好(しこう)品販売に対する締め付けが厳しくなっている。これまでも青少年への影響に配慮し、テレビやラジオでの酒類の広告は午後10時から午前5時に限定していたが、今後は全面的に禁止。屋外の広告看板なども姿を消す。
また、従来「18歳未満」としてきた青少年に対する酒類販売禁止年齢を「21歳未満」に引き上げ、ガソリンスタンドなどでの酒類販売もできなくなる。
タイ保健省によると、1989年には年間約20リットルだったタイ国民の1人当たりアルコール消費量は、2003年には約58リットルに激増し、世界第5位。政府や教育関係者は、特に若年層の飲酒のまん延に対する危機感を強めている。
◎タイ、閣僚の辞任相次ぐ、苦境のタクシン首相(2006年2月5日、産経新聞)
タクシン首相の強権的な政治姿勢や一族、側近の重用が国民の反発を呼んでいるタイで、2閣僚が相次いで辞任を表明した。ほかの閣僚にも辞任の動きが表面化しており、首相は失職の危機に直面した2001年の資産隠し疑惑以来の苦境に立たされている。
メディアグループ創設者らによる反政府運動の激化などで首相への風当たりが強まる中、今月3日にウライワン文化相、翌4日には与党タイ愛国党副党首のソラアート情報通信技術相がそれぞれ辞任。タイのメディアによると、ソムサク労働相も辞任を検討している。
ウライワン、ソラアート両氏は、愛国党の実力者サノ元内相の派閥に所属。サノ氏は最近、政治姿勢の違いから首相への反発姿勢を強めている。首相が創設した愛国党は、同国きっての富豪でもある首相の資金力をバックに結束しているが、他党からの移籍議員も多く党員の政治的背景はさまざまだ。
首相は辞任の意思がないことを明言しているが、英字紙ネーションは「愛国党の一部幹部が政治危機打開に向け、首相退陣や議会解散などの選択肢の検討を始めた」と報じた。
◎タイ、閣僚の辞任相次ぐ(2006年2月5日、日本経済新聞)
【バンコク5日共同】タクシン首相の強権的な政治姿勢や一族、側近の重用が国民の反発を呼んでいるタイで、2閣僚が相次いで辞任を表明した。ほかの閣僚にも辞任の動きが表面化しており、首相は失職の危機に直面した2001年の資産隠し疑惑以来の苦境に立たされている。
メディアグループ創設者らによる反政府運動の激化などで首相への風当たりが強まる中、今月3日にウライワン文化相、翌4日には与党タイ愛国党副党首のソラアート情報通信技術相がそれぞれ辞任。タイのメディアによると、ソムサク労働相も辞任を検討している。
ウライワン、ソラアート両氏は、愛国党の実力者サノ元内相の派閥に所属。サノ氏は最近、政治姿勢の違いから首相への反発姿勢を強めている。首相が創設した愛国党は、同国きっての富豪でもある首相の資金力をバックに結束しているが、他党からの移籍議員も多く党員の政治的背景はさまざまだ。
◎タイで首相退陣を求める集会とデモ、5万人以上が参加(2006年2月5日、読売新聞)
【バンコク=太田誠】タイのタクシン首相退陣を求める約5万人の市民らによる大規模集会が4日夜、バンコクの旧国会議事堂前広場で行われた。
2001年2月のタクシン首相就任以来、最大規模の抗議行動で、同首相は苦しい立場に追い込まれた。
集会は、首相批判の急先鋒(せんぽう)となっているメディア企業創業者のソンティ氏などが呼びかけたもので、自由貿易や公益企業の民営化に反対するグループなどが参加。「タクシン辞めろ」などのシュプレヒコールを叫び、気勢を上げた。
ソンティ氏らは、同日夜、国王が首相を解任できるようにする憲法改正を求めて嘆願書を国王に提出した。
これに対しタクシン首相は4日、定例のラジオ演説で「退陣を迫るグループには屈しない」と強気の姿勢を崩していない。
首相への国民の不満が高まっている背景には、首相一族による通信大手グループ持ち株会社の売却益が課税対象にならなかったことや、南部で頻発するテロに対し効果的な対策を取れないことなどがある。
集会に参加したタマサート大学院生(30)は「腐敗がひどい。首相にとどまる権利も理由もない」と話していた。
◎タイ首相辞任求め大集会、強権政治に市民ら反発(2006年2月5日、産経新聞)
タイのタクシン首相の辞任を求める大規模集会が4日、バンコクで開かれた。集会は同日夜まで続く予定で、同国メディアによると最終的に数万人が参加する見通し。2001年のタクシン政権発足後、最大級の反政府集会となる。
集会は「反タクシン」を掲げる同国のメディアグループ創設者ソンティ・リントンクン氏が主催。市民団体や学識経験者のグループなども参加した。
タクシン首相をめぐっては、強権的な政治姿勢や一族、側近の重用などが都市部を中心に国民の反発を呼び、首相一族が1月に行った巨額の株取引も「税金逃れ」などと批判を受けている。
首相は4日朝、ラジオ演説で「私を辞めさせることができるのはプミポン国王だけだ」と述べ、国王による辞任勧告がない限り辞職はしないとの考えを明らかにしたが、反タクシンの動きは政権内部でも強まっている。
3日にはウライワン文化相が政権への批判を理由に辞任しており、「集会で反首相の動きが加速すれば、政権内の亀裂は一層深まり、首相への退陣圧力が強まる」(タイ紙記者)との見方も浮上してきた。
タクシン首相は実業家出身。1997年のアジア経済危機で打撃を受けた同国経済を立て直した強い指導力とともに、農村の貧困層に対する債務返済猶予などの政策が国民の支持を集めた。05年2月の総選挙では与党タイ愛国党が圧勝、同党が単独政権を樹立した。(共同)
◎治安悪化のタイ南部、緊急勅令を3カ月延長(2006年1月18日産経新聞)
タイ政府は17日、同国南部3県を対象とした治安維持のための緊急勅令について適用期間をさらに3カ月間延長することを決めた。パタニ、ヤラ、ナラティワットの3県では南部の分離独立を掲げるグループなどによる襲撃が激化、これまでに1000人以上が死亡している。
緊急勅令は首相に強力な治安維持権限を付与し、治安当局は捜査のための盗聴やメディアの検閲、令状なしでの容疑者拘束が可能。昨年7月に発布され、同10月に3カ月間延長されたが、近く期限が切れることになっていた。
◎タイ内務省前で爆発、けが人なし、当局はテロ否定(2005年12月18日、朝日新聞)
タイ内務省の前で17日朝、爆発があった。壁の一部が破損したものの、けが人はなかった。警察当局は爆発の規模が小さいことや、防犯カメラにバイクで逃げる4人の若者が映っていたことなどから、タイ南部で続くテロとの関係については否定的な見方を示している。
◎タイ中部でスズメから検出、鳥インフルエンザ(2005年10月18日、産経新聞)
タイ中部ラチャブリ県の畜産当局者は17日、同県内で野生のスズメからH5N1型の高病原性鳥インフルエンザのウイルスが検出されたと明らかにした。
畜産当局者は「近隣の7県でも鶏などから鳥インフルエンザウイルスが検出されている」と述べた。タイ保健当局は、気温が低下し鳥インフルエンザ流行が懸念される11月ごろからの乾期を前に、人への感染などに警戒を強めている。
昨年1月に鳥インフルエンザの発生が明らかになったタイでは、これまでに12人が死亡、防疫措置のため数百万羽の鶏など家禽(かきん)が処分された。今年に入ってから死者は確認されていない。(共同)
◎バンコク新空港、来年6月開港へ、東南アジア最大規模(2005年10月7日、朝日新聞)
東南アジアで最大規模となるバンコクの新国際空港「スワンナプーム空港」の開港が、予定より9カ月遅い来年6月になる見通しとなった。計画変更や機器納入をめぐる汚職疑惑などで工事が遅れている。
試験飛行があった9月29日、タクシン首相は「来年6月末までに商業便を飛ばしたい。地域のハブ(拠点)空港となるチャンスを早くつかまなければならない」と述べた。施設の9割以上が完成しており、年内に工事を完了させ、来年6月に開港したい考えだ。
新空港の総面積は約3200万平方メートル。現空港の約5倍で、成田空港の約3.5倍。初年度の旅客数は4500万人を見込み、将来的に年間1億人を目指す。総事業費約1550億バーツ(約4400億円)の約半分は、日本からの円借款でまかなわれている。
◎タイ、カジノ合法化を検討、津波後遺症の対応策(2005年9月26日、産経新聞)
タイ政府はこのほど、昨年12月のスマトラ沖地震・津波の後遺症で伸び悩んでいる観光客誘致に向けて、カジノ合法化を検討する方針を明らかにした。
地元紙によると、政府は既に財務省に事前調査を指示。合法化されれば南部プーケット、東部パタヤなど最低4カ所に開設する方針という。
仏教国タイでは公営競馬を除いて賭博はご法度。タクシン首相は昨年も「観光収入増と景気回復」策として同様の構想を表明したが、仏教団体などからの強い反発でいったんは断念した。
しかし、隣国のカンボジアやミャンマーはタイ国境近くにカジノを開設。週末などは多くのタイ人や外国人観光客でにぎわっている。
さらにシンガポール政府も今年4月、「観光客誘致競争が激化し、観光業活性化を図る必要がある」として、カジノ2カ所の建設計画を正式に発表。2009年の開業を目指している。
プラチャー観光・スポーツ相は「外国人観光客を引きつける新しい観光資源が必要だ」と経済効果を強調する。しかし、仏教団体や教育団体の反対は根強く、「経済か道徳か」をめぐる激しい議論が当分続きそうだ。(共同)
◎タイ:爆弾テロで警官4人死傷 イスラム過激派か(2005年9月23日、毎日新聞)
タイ南部ナラティワット県スナイパディ地区で23日朝、警察車両を狙ったとみられる爆弾テロがあり、車に乗っていた警察官10人のうち2人が死亡し2人が重傷を負った。
地元警察によると、爆弾は路肩に仕掛けられており、警察車両の通過に合わせて遠隔操作で爆発した。携帯電話を利用して起爆させるもので、警察はイスラム過激派の犯行とみている。
同県では20日、海軍兵士2人がイスラム系住民に拉致され、撲殺される事件が起きたばかりで、警察や軍が警戒を強化。23日朝に狙われた警察車両もパトロール中だった。(バンコク共同)
◎タイとのFTA基本合意、首脳会談で(2005年9月1日、朝日新聞)
小泉首相とタイのタクシン首相は1日、東京で会談し、8月1日に大筋合意していた自由貿易協定(FTA)の締結に合意した。今後は来年前半の協定署名を目指して細部を詰める。鉱工業品や農水産品の関税の引き下げ・撤廃、日本企業のタイ進出を促す投資優遇策などを盛り込むことは合意している。日本のFTA合意は、シンガポール、メキシコ、フィリピン、マレーシアに次いで5カ国目になる。
タクシン首相は会談後の記者会見で「協定締結でタイは日本にとって世界に向けた生産拠点になる」と期待を表明した。
合意によると、鉱工業品の関税では、タイが鉄鋼製品について10年後までに撤廃。3000cc超の自動車は現行税率80%を09年までに60%に引き下げ、その後の自由化については再協議する。自動車部品は原則として11年までに完全撤廃する。
農産品は、日本がマンゴー、ドリアンなどの熱帯果実やエビの関税を即時撤廃。タイから最大の輸入農産品である鶏肉は骨なし肉を11.9%から8.5%に、加工肉を6%から3%に、それぞれ5年かけて関税を引き下げる。コメや砂糖などは協議から除外、または再協議扱いとした。
このほかタイ調理人の入国・一時滞在の要件を緩和。タイからの介護福祉士やスパ・セラピストの受け入れについてはさらに協議を続ける。
◎ラオスからタイに少数民族大量流入、受け入れ先決まらず(2005年8月17日、朝日新聞)
ラオスから少数民族のモン族約6500人が昨年から今年にかけてタイ国内に流入している。ベトナム戦争時に米国に協力したことなどを理由に「ラオス国内で迫害された」という。米国への移住を求めているが、米国は受け入れる姿勢を見せておらず、タイ政府も「不法入国」としてラオスへの送還を検討している。ラオス政府は「ラオスからの脱出者ではない」と再入国を拒否しており、処遇は宙に浮いている。
移動が始まったのは昨年9月ごろ。ラオス北部の山間地からタイ国内に入った模様で、タイ北部のペチャブン県に住みついた。
モン族は中国南西部やベトナム、ラオス、タイ北部などの山岳地帯に住んでいる。ベトナム戦争時、ラオスでは米中央情報局(CIA)に協力して北ベトナム軍や共産勢力と戦ったという。75年にベトナム戦争が終わり、ラオスで共産主義政権が発足した後、弾圧の対象となった。20万人以上がタイに逃れ、多くが米国やカナダなどに移り住んだ。
ラオスに残った一部は、山間部で政府軍と衝突してきた。今回タイに入ったグループは女性や子どもも多く「我々は米国に協力し、その後もラオス政府と戦ってきた。戻れば身の安全の保証はない」と保護を求めている。
移動の理由として関係者は「ラオス政府軍による攻撃が激化して追いつめられた」「米国に移住できる、との情報が出回った」とみる。米国は03年末、タイ中部の寺院で暮らしていたモン族約1万5000人の難民に移住を認めている。しかし、米国側は「政治難民という確証はない。現時点では新たな受け入れ計画はない」とし、タイ政府も「CIAに協力したという証拠がない。経済難民という可能性も高い」として送還を打診している。
ラオス政府は「ほかの地域のモン族だ」として再入国を拒んでいる。「自国からの脱出者と認めると、モン族への抑圧も認めざるを得なくなるため」(関係者)との見方もある。
タイとラオス両政府は先月中旬、流入者の出身地や身元の確認をすることでは合意したが、作業は進んでいない。モン族からは「送還されれば身の危険がある。米国に行けないなら、タイにとどまらせてほしい」との声があがっている。
◎日タイFTA交渉、きょうにも最終合意(2005年8月1日、産経新聞)
中川昭一経済産業相は31日、タイのソムキット副首相、タノン商務相とバンコク市内のホテルで会談、自由貿易協定(FTA)を軸とした経済連携協定の大筋合意に向けて深夜まで交渉を続けた。両国政府関係者によると、同日深夜、いったん協議を終了、8月1日朝に協議を再開継続し自動車分野で最終調整する。中川経産相は1日午前、タクシン首相を表敬訪問する予定。
中川経産相は記者団に「きょう(8月1日)決着できる」と言明した。タイの交渉団を率いるピサン外務副次官は「鉄鋼と農産物は合意した。自動車分野はもっと情報を集めなければならないが、交渉は99%終わっている」と語った。
合意すれば、タイの自動車などの関税が引き下げられ、日本とタイ、東南アジア諸国連合(ASEAN)は、製造業の域内分業で経済連携をさらに深めることになる。
FTAの合意は、既に発効しているシンガポール、メキシコを含め、フィリピン、マレーシアに続き5カ国目となる。
交渉終盤で最大の焦点となったのは、高級車の完成車の関税撤廃。タイは米欧メーカーが日本メーカーに対し競争力を失うとの配慮をみせ、着地点の模索が続いたもようだ。
農産品は、コメや豚肉を棚上げすることで3月中に合意。さらに日本は、エビ加工品などの関税撤廃時期を協定発効の直後に前倒しする事実上の追加措置も決断した。
タイのタクシン首相は7月中の合意を目指すことを表明。両国は1年半近く、交渉を積み上げてきた。(共同)
◎タイ南部で同時爆弾テロ、14人が負傷か(2005年7月15日、産経新聞)
タイ警察当局によると、同国南部ヤラ県ヤラで14日夜、ホテルやレストランなど数カ所で爆弾が爆発、さらに銃による襲撃事件がほぼ同時に発生した。タイメディアは県当局者の話として、少なくとも市民14人が負傷したと報じた。
南部の分離独立を求めるイスラム過激派によるテロとみられる。
警察によると、ヤラの電力施設で爆弾テロとみられる爆発が起き、停電が発生。その後各地で爆弾が爆発したという。AP通信は、少なくとも市内4カ所で爆発や襲撃が起きたと伝えた。
タイ南部では昨年初めからイスラム過激派によるテロが頻発、市民らに800人以上の死者が出ている。
◎タイで列車爆発、19人負傷、武装グループの銃撃も(2005年3月27日、産経新聞)
タイ南部ナラティワット県のスンガイコロク駅近くで27日朝、走行中の列車付近で爆弾が爆発。直後に、近くに潜んでいた武装グループが列車に発砲し、乗っていた警官ら少なくとも19人が負傷した。AP通信が伝えた。
列車には線路の点検などのため警官や鉄道関係者が乗り込んでいた。捜査当局はイスラム武装組織による犯行とみて調べている。
調べによると、列車が駅を出て間もなく、携帯電話による遠隔操作で爆弾が爆発し、客車が横転。その後、双方の銃撃戦が約10分間続いたという。同県などタイ南部では、分離独立を掲げるイスラム武装組織の襲撃が相次いでいる。(共同)
◎タイ南部のホテルで爆発、4人死亡、30人以上負傷、テロか(2005年2月18日、産経新聞)
タイ南部ナラティワット県当局者によると、同県スンガイコロクのホテルで17日、爆弾が爆発。4人が死亡、30人以上が負傷した。南部の分離独立を求めるイスラム過激派によるテロとみられる。
ピックアップトラックに仕掛けられた爆弾が爆発したもよう。ホテルでは爆発時、結婚式が開かれており、市当局者は多数の負傷者が出ていると述べた。
スンガイコロクはマレーシアとの国境の町。タイ南部では昨年初めから、イスラム過激派による爆弾テロが頻発。これまでに500人以上が死亡している。(共同)
◎プーケットの海岸、商売用パラソル禁止に、業者は反発(2005年1月15日、読売新聞)
【プーケット=森太】びっしり立ち並ぶパラソルがなじみの光景だったタイ南部プーケット島のパトン、カマラの両ビーチ。しかし、すべてが流されたインド洋津波の後、地元政府が商売用のビーチパラソルの設置を禁止した。
津波再来に備えて海岸に植樹をする予定があることに加え、「昔のような自然景観を売り物に」という観光政策からの措置だが、業者は「死活問題」と反発している。
島最大の観光地、パトンビーチは、これまで55の業者が約1500基のパラソルとデッキチェアを所狭しと並べ、観光客を奪い合っていた。カマラビーチも20業者、約600基のパラソルで埋まっていた。
パトン市役所によると、観光客から「景観が損なわれる」「ゆったりした気分が味わえない」という苦情が寄せられていたという。
津波後は一転して閑散とした光景に。12月31日、地元政府はパラソル商売禁止令を役所に張り出した。パトン、カマラは全面禁止、他の海岸は一部区域禁止という内容だ。
地元政府は、津波が再来しても被害が膨らまないようビーチには木を植えるとしている。パトン市役所のウィスット・タンウィタヤポン市長相談役(37)は「20年前の景色が戻ったという歓迎の声も多い。禁止決定が覆ることはないだろう」と話す。
これに対し、27年間、パラソル商売で家族5人を養ってきたアンピアン・チュアンティンさん(57)は「こちらの窮状をわかっていない。ほかにどんな仕事があるのか」と憤慨する。津波前はパラソル1基を100バーツ(約270円)で貸し、1日の売り上げは約3000バーツ(約8200円)あったという。
業者たちは14日、パラソル設置の許可を求めて地元政府側と交渉したが、決定は変わらなかった。
◎タイ南部で爆弾テロで、1人死亡、20人以上負傷(2004年10月29日、産経新聞)
マレーシア国境に隣接したタイ南部ナラティワット県スンガイコロク地区で28日夜、爆弾テロとみられる爆発があり、 地元警察、病院によると住民少なくとも1人が死亡、20人以上が負傷した。うち2人は重体。
オートバイに乗った2人組の男性が繁華街にある両替店の前に包みを置いて走り去り、その直後に爆発したという。警察は遠隔操作の爆弾とみている。
同県タクバイ地区では25日にイスラム系住民と治安当局が衝突、警察・軍が発砲する事件があったばかりで、この事件に対する報復との見方も出ている。
タイ外務省報道官は28日、この衝突による死者が計87人に上ったことを明らかにした。警察や軍部隊の発砲で6人が死亡、拘束した住民らをトラックに乗せ約160キロ離れた軍施設に搬送する際に78人が窒息死するなどした。
タイ南部では、分離・独立を求めるイスラム系武装集団による爆弾テロなどが続発、今年初めからの死者は約600人に上るとされる。(共同)
◎タイでイスラム系住民84人死亡、治安当局に拘束され(2004年10月26日、読売新聞)
【バンコク=川辺徹】タイ南部ナラティワート県で25日、イスラム系住民数千人と治安当局が衝突、住民84人が死亡、十数人が負傷した。
ほとんどが窒息死とされ、被拘束者を車にすし詰めにして移送したためと見られる。
南部では今年1月からイスラム過激派によるテロが多発しているが、住民と治安部隊の大規模な衝突は初めて。
住民らは、自警団員6人が武器横流し容疑で逮捕されたことに抗議、警察署に投石を始めた。これに対し治安部隊は放水や催涙弾で応酬、約1000人を拘束した。ただ、イスラム組織指導者は、窒息死との説明に疑問を呈している。
◎キン・ジェーはじまる(2004年10月14日、バンコク週報)
13日、タイ全土でキン・ジェー(菜食期間)が始まり、タイ国内でもっとも多くのジェー(菜食)食材を取り扱う中華街のヤワラート生鮮市場では、大勢の買物客で賑わいを見せた。キン・ジェーを10年続けている買物客の一人は、病気をしなくなったと記者に話した。
また、世界的原油高の影響を受けているタイだが、食材の値段は昨年とほぼ変わらず安定しており、銀杏キロあたり140バーツ、椎茸240〜260バーツ、日本産220バーツ、中国産栗200バーツなどとなっている。
キン・ジェーは22日まで続けられる。
◎鳥インフルエンザ:タイで女児死亡(2004年10月4日、毎日新聞)
【バンコク共同】タイ保健省は4日、北部ペチャブン県で鳥インフルエンザに感染した9歳の女児が3日に死亡したことを明らかにした。同省によると、タイの鳥インフルエンザ感染による死者は11人目。
女児の自宅で飼育中だった鶏が鳥インフルエンザで死んだことが確認されており、鶏からの感染とみられる。
同省は9月28日、タイで初めての「人から人」への感染の可能性が指摘される例を発表し、警戒を呼び掛けていた。
女児は9月末から高熱やせきなどの症状を訴えて入院。検査でH5N1型ウイルスが検出された。
AP通信によると、隣国ベトナムでは鳥インフルエンザの死者は計20人に上っている。
◎タイで花火工場爆発、少なくとも9人死亡(2004年10月3日、読売新聞)
タイ警察によると、同国中部アユタヤ県の花火工場で3日午後、爆発があり、少なくとも9人が死亡、4人が重傷を負った。AFP通信は14人が死亡、5人が負傷したと伝えている。
死傷者は工場の従業員らで、花火を製造する作業中だったと見られる。当局者は「過失による事故の可能性が高い」との見方を示した。現場はバンコクの北約100キロ。(バンコク支局)
◎バンコク−シンガポール便“32円”、格安航空券、東南アで競争過熱(2004年9月12日、産経新聞)
【シンガポール=藤本欣也】東南アジアで航空券の価格競争が激化している。マレーシアの格安航空会社エア・アジア傘下のタイ・エアアジアは、バンコク−シンガポール便の一部を片道0.49シンガポールドル(約32円)で発売。シンガポールの格安航空会社タイガー・エアウェイズが同路線の一部で売り出した1シンガポールドル(約65円)に対抗した。
タイ・エアアジアが売り出したのは、15日以降出発の航空券で限定5,000枚。9日から発売を開始して、すでに完売状態という。
一方、15日から運航を始めるタイガー・エアウェイズの方は、8月末、シンガポールとタイのバンコク、プーケット、ハジャイをそれぞれ結ぶ三路線で、一部の航空券を片道一シンガポールドルで販売。1,700枚の限定だったが、二日で完売する人気をみせた。
通常、シンガポール−バンコク便は往復約300シンガポールドル(約19,500百円)程度で販売されている。“超格安”ではもちろん採算はとれないが、「格安航空ならA社というイメージを獲得できれば効果は計り知れない。それが格安戦争の勝敗の分かれ目となる」(シンガポールの旅行代理店)という。
1シンガポールドルチケットを売り尽くしたタイガー・エアウェイズは現在、シンガポール−バンコク便の一部を片道40シンガポールドル(約2,600円)で販売している。これに対し、タイ・エアアジアは10月以降、やはり半値以下の19.99シンガポールドル(約1,299円)で勝負する構えだ。
◎バンコク知事選、野党候補が当選確実に、タイ(2004年8月30日、朝日新聞)
任期満了に伴うタイの首都バンコクの都知事選が29日投開票され、野党・民主党公認で実業家出身のアピラック・コサヨティン氏(43)が当選確実となった。タクシン首相率いる与党タイ愛国党が支援した無所属の女性候補パウィナー・ホンサクン氏(55)は次点。都市住民層に与党への反発が広がっているとの見方が強く、首相にとっては、来年初めにも実施される総選挙に向け、都市部の支持獲得が課題になりそうだ。
立候補したのは21人。バンコク都当局によると、開票率90%の段階で、アピラック氏が約34%を獲得。パウィナー氏は22%と引き離された。
下院(定数500)で294議席を抱える愛国党は、公認候補の擁立を見送った。北部出身の首相にとって、首都バンコクは無党派層が多く、票の行方を読み切れない。擁立をめぐる愛国党内の対立もささやかれ、首相は野党との直接対決を避けることで総選挙前に深手を負うことを避けた。
ただ、有権者が現政権に厳しい目を向けているのは事実だ。パウィナー氏が敗北したことに加え、上位2人に次いで得票したのは、風俗店を多数経営するチュウイット・カモンビシット氏(43)だった。同氏は、警察に多額のわいろを渡して売春の取り締まりを見逃してもらったと暴露。風俗店経営から手を引き、軍や警察の腐敗に自らメスを入れると訴え、支持を集めた。
バンコクの有権者は約400万人。投票率は約60%と見られる。前回00年、民主党政権下での知事選では、無所属のサマク氏が100万票超の大量得票をした。
◎タイ南部3か所で同時爆発、ホテル客ら13人けが(2004年8月22日、読売新聞)
【バンコク=川辺徹】タイ南部ヤラ県の地元警察が22日発表したところによると、21日深夜、同県内のホテル駐車場など3か所で、爆弾がほぼ同時に爆発し、従業員や宿泊客13人が軽傷を負った。
負傷者に外国人は含まれていない。爆弾はバイクや車の下に仕掛けられていたという。
同県を含むタイ南部では、1月からイスラム過激派によると見られる襲撃や爆弾事件が多発し、300人以上が死亡。地元紙によると、21日には県当局が鳥の鳴き声コンテストを開き、マレーシアなどからも観光客が訪れていた。
◎タイ:副首相が金メダル持ち帰国、国民からひんしゅく(2004年8月18日、毎日新聞)
18日付のタイ各紙によると、同国女性で初の五輪金メダリストとなった重量挙げのウドンポーン・ポルサク選手(22)のメダルを、アテネに同行していたタイの副首相が「閣僚に見せるため」にバンコクに持ち帰り、国民から「選手をないがしろにした行為」とひんしゅくを買っている。
各紙によると、スワット副首相は、ウドンポーン選手からメダルを借りて17日朝にバンコクに帰国し、タクシン首相らに披露した。
タイのインターネットのチャットルームには「メダルを取ったばかりの選手から取り上げるのはひどい」「副首相は自分がメダルを取ったかのように振る舞っている」と批判が殺到。18日付の英字紙ネーションも社説で「タイの政治家のスポーツマンシップの欠如を示した」と酷評した。
当の副首相は「ウドンポーン選手のために純金製のメダルの模型を作る目的で借りた」と弁明しているという。(バンコク共同)
◎バンコク地下鉄が開業、“世界最悪”の交通渋滞解消に期待(2004年7月4日、産経新聞)
タイで初の地下鉄が3日、バンコクで正式に開業した。「世界最悪」ともいわれる慢性的な交通渋滞の解消が期待されている。
地下鉄は市内フアランポン−バンスー間の約20キロ、18駅の区間で、7年の工期を経て完成。今年4月から試験運行が行われていた。総工費は約27億ドル(約2900億円)で、トンネル建設など土木工事の大部分は円借款の約2200億円で賄われた。
3日夕にフアランポン駅を出発した第1号列車にはプミポン国王、シリキット王妃らが乗り込み、開業を祝った。同駅には開業を心待ちにした市民も多数詰め掛けた。
運輸省は1日当たり24万5000人の利用を見込んでおり、「市内の車の数が2割から3割減る」と期待している。(共同)
◎バンコクで地下鉄開通、深刻な渋滞緩和狙う(2004年7月4日、朝日新聞)
バンコクの中心部を走る地下鉄が3日、開通した。公共交通網の拡大とともに、深刻な渋滞の緩和と、大気汚染の軽減を図る狙いもある。同日のホアランポーン駅での開通式には、プミポン国王夫妻が出席。実際に乗車してタイ初の地下鉄の開通を祝った。
路線は約20キロで、18駅。総事業費約3960億円のうち、トンネルや車両基地などの工事費約2224億円に日本の円借款が充てられた。
◎タイ元首相のタノム氏死去、71年クーデターに成功(2004年6月17日、産経新聞)
タノム・キッティカチョン氏(タイ元首相)16日、脳出血や糖尿病で治療を受けていたバンコクの病院で死去、92歳。タイ西部ターク県出身。
陸軍司令官補佐などを経て、1958年と63年に首相就任。71年11月、クーデターに成功し、国政評議会を設置、自ら議長に。72年12月、首相に就任したが73年10月、軍人政治に反発する学生主導の反政府デモに遭い、退陣。米国に亡命したが76年帰国、仏門に入った。(共同)
◎豊作ドリアン、安値でも食べ過ぎ注意!タイで死者2人(2004年6月7日、朝日新聞)
「果物の王様」ドリアンがおいしい季節を迎えたタイ。だが、タイ保健省がこのほど「ドリアンの食べ過ぎに注意」との警告を出した。今年はドリアンが豊作で、値段も1キロ30バーツ(約80円)ほどで例年の7割程度。買いやすいために、「食べ過ぎ」によると見られる死者が5月だけですでに2人出たためだ。
保健省によると、ドリアンは1個で約1000キロカロリー。一度に食べる適量はせいぜい3分の1個程度。先月10日に亡くなった男性(54)は、いっぺんに4個も食べていた。
民間ではドリアンの後の飲酒をタブーにしているが、高血圧や生活習慣病の人も食べ過ぎに注意を、と保健省は呼びかけている。
◎タイ南部衝突:「モスク攻撃は致命的な失敗」、地元紙次長(2004年4月29日、毎日新聞)
イスラム過激派とみられる武装勢力と国軍・警察との武力衝突の背景と影響について、タイの有力英字紙「ネーション」のカウィ・チョンキッタウォーン編集局次長に聞いた。【バンコク藤田悟】
−なぜ100人以上もの死者を出したのか。
南部では今年1月以降、武装勢力による陸軍基地襲撃や警官殺害などが続き、タクシン政権は何らかの対処を迫られていた。28日早朝の武装勢力による検問所などの襲撃を機に、政権は本格的な鎮圧作戦に乗り出し、強硬路線へとかじを切った。「力には力で」という考え方を実行に移したのだ。
−なぜ強硬路線を。
南部ではかつてイスラム国家が存在し、現在も分離運動が存続している。その歴史的経緯から、従来の政権は、イスラム勢力との平和的共存のために、長い年月をかけて相互理解を積み重ねていく手法をとってきた。しかし、政治・経済界での力を強化し、自信を深めているタクシン首相は、何事においても強い姿勢を示すことが人気につながると考えている。
−衝突の影響は
これまで政府は、南部の問題は純粋な国内問題だと主張していたが、多くの犠牲者を出したことで、世界の多くのイスラム教徒の注目を浴び、国際テロのネットワークを招きよせる可能性が強い。特にモスクにまで攻撃を加えたことは致命的な失敗だ。これまでテロとはほとんど無縁だったタイは、この事件を機に「テロに脅かされる国」へと変質していくだろう。
◎タイ南部襲撃の死者112人(2004年4月28日、産経新聞)
タイ南部で起きたイスラム過激派の犯行とみられる警察関連施設などへの襲撃事件でチャイシット陸軍司令官は28日、死者は犯行グループ107人、軍・警察5人の計112人に達したと述べた。襲撃は鎮圧されたが、死者はさらに増える可能性があり、南部一帯は緊張が続いている。
軍、警察当局は身柄を拘束した17人を追及するなどしてグループの特定を急ぐとともに、逃走ルートを封じ込めるため、マレーシアとの国境付近の警備を強化した。
パタニ県のモスク(イスラム教礼拝所)で起きた銃撃戦も同グループ側に約30人の死者を出して終了。襲撃犯はほとんどが若者で銃や刃物で武装、バイクに乗っていた。警察当局者によると、襲撃犯の若者の多くが麻薬や覚せい剤を服用していたという。
この日の襲撃事件は、15カ所以上が同時多発的に襲われていることから、南部3県の分離独立を求めるイスラム過激派の犯行とみられるが、武器密輸グループの関与も指摘されている。
今年1月以降、急速に南部の治安が悪化した背景には地元政治家を巻き込んだ利権対立があるとされ、背後関係は不明な点が多い。
タイは95%が仏教徒で、イスラム教徒は4%。南部3県ではイスラム教徒が人口の70%以上を占め、就職や教育などで差別意識を抱く住民も少なくない。
治安当局は、分離独立組織のパタニ統一解放機構(PULO)や民族革命戦線(BRN)などの摘発を強化。メンバーの多くはマレーシアとの二重国籍とされ、マレーシア側にも捜査協力を依頼している。(共同)
・タイのイスラム過激派
マレーシア国境に近いタイ南部のヤラ、パタニ、ナラティワットの3県で、多数を占めるイスラム教徒のマレー系住民の一部が1970年代から分離独立を求め「パタニ統一解放機構」などの組織を中心に武装闘争を展開したが、80年代には多数が投降、運動は壊滅状態とされていた。しかし数年前から爆弾事件などが続き、今年に入って学校や軍施設などへの放火や襲撃が激化。バリ島爆弾テロを起こしたとされるイスラム地下組織ジェマ・イスラミア(JI)やマレーシアの過激派マレーシア戦闘集団(KMM)との関係も指摘されている。(共同)
≪タイ南部テロめぐる動き≫
タイ南部でのテロや襲撃事件の最近の主な動きは次の通り。
2002年3月13日 ヤラ県などで武装グループの襲撃により警官6人死傷
10月15日 イスラム過激派組織パタニ統一解放機構の元幹部3人に終身刑
03年4月 ヤラ県などで武装グループがタイ軍武器庫を襲撃、小銃多数を強奪し兵士5人殺害
04年1月4日 ナラティワット県で軍武器庫が襲撃され兵士4人死亡
13日 タイ・マレーシア両軍が国境の共同パトロール開始
3月27日 ナラティワット県で爆弾テロ、マレーシア人観光客ら29人負傷
4月12日 タイ・マレーシア両国首相が国境地帯の治安対策強化で合意
4月28日 イスラム過激派によるとみられる襲撃事件で多数死傷
(共同)
◎タイ南部3県で武装集団が警察を襲撃、死者100人以上か(2004年4月28日、朝日新聞)
タイ南部で28日早朝に発生した警察派出所などへの同時襲撃事件は、パタニ県の一部で同日午後まで銃撃戦が続いた。武装集団側の107人が死亡、治安当局側も5人が死亡し、年初から相次ぐ南部の抗争事件では最悪の事態となった。
襲撃されたのはパタニ、ヤラー、ソンクラー3県の10カ所。パタニでは武装集団の一部がイスラム教礼拝所に逃げ込み、治安当局との間で銃撃戦となった。集団側の30人以上が死亡したという。
タイのテレビが報じた映像によると、殺された集団の若者は多くが軽装で、バイクで逃げようとしたようだ。治安当局は事前に襲撃情報を得ており、厳重な警備を敷いていたという。
集団の実態は不明だが、治安当局は南部を拠点とするイスラム過激派組織との関連を疑う。
タイは国民の9割以上が仏教徒だが、南部はイスラム教徒が多い。最南部には、分離独立を掲げる複数のイスラム過激派組織が拠点を置き、東南アジアのテロ組織ジェマー・イスラミア(JI)との関係も指摘される。過激派組織は近年、無職の青年を勧誘して麻薬密輸などに関与させ、犯罪組織と結びついたとも言われる。
仏教国の中で、イスラム地域は経済的に貧しく、失業者も多い。さらにタクシン政権は南部独自の行政組織を改造し、警察や政府機関に他県の人員を派遣するなどして地元民の反感を買った。
◎タイでイスラム過激派が警察など襲撃、70人以上死亡(2004年4月28日、日本経済新聞)
【バンコク=長尾久嗣】タイ最南部のヤラー、パタニー、ソンクラーの3県で28日午前、イスラム過激派とみられる若者が警察署や軍の検問所などを襲撃、応戦した治安当局者などとの銃撃戦で70人以上が死亡した。イスラム教徒が多数を占めるタイ南部では年初からタイからの分離・独立を求める過激派による襲撃事件が相次ぎ、合計60人以上が死亡しているが、今回の衝突は最大規模。
現地からの報道によると、同日午前5時半(日本時間午前7時半)ごろ、約200人の武装集団が合計10カ所の検問所や警察署をほぼ同時に攻撃した。これにより少なくとも4人の警察官が死亡、10人以上が負傷した。襲撃側にも多くの死者が出たほか、数人の身柄を拘束した。パタニーの検問所では現地時間午前9時半時点でも銃撃戦が続いている。
地元警察当局によると、武装集団の多くは10代の若者。背後関係は不明だが、イスラム過激派の可能性が高い。チェター国防相は「よく訓練された集団による襲撃」と述べた。
◎タイ初の地下鉄間もなく開業、「名物」の渋滞解消なるか(2004年4月19日、朝日新聞)
バンコクの都心を走るタイ初の地下鉄が今夏の開業を前に試運転を始めた。13日には試乗会が開かれ、スリヤ運輸相や日本の時野谷敦大使らが招かれた。
東南アジアではシンガポールに次いで2番目となる地下鉄は、97年に建設が始まった。トンネルや車両基地など工事の大部分が総額2224億円に及ぶ日本からの円借款でまかなわれた。現在は全長20キロだが、将来は80キロに延長する計画だ。
新しい物が大好きなバンコクの人たちは地下鉄にも興味津々で、試乗会には大勢の人が押し寄せた。「バンコク名物」とまで言われる渋滞解消の決め手に、と当局の期待は大きい。
◎タイ、景気拡大で税収が急増(2003年9月29日、日本経済新聞)
【バンコク=長尾久嗣】景気拡大を背景にタイの税収が急増している。2002年10月〜2003年8月の税収は予算比20%増の9204億バーツ(約2兆7000億円)。1カ月を残して、今年度(2002年10月〜2003年9月)の歳入予定(8250億バーツ)を上回った。
企業業績の改善で、法人税が予算比32%増となった。企業活動や消費が活発だったため、石油税は同26%増、酒税は同39%増。好調な自動車販売を反映して、自動車税は同71%増に達し、税収入の3割弱を占める付加価値税も同11%増となった。
今年度は当初、1700億バーツ強の財政赤字を見込んでいたが、大幅減少は確実な情勢だ。政府は従来、2006年度の財政黒字化を目指していたが、タクシン首相は「来年末までに財政収支は黒字転換する」と述べ、目標を1年、前倒しできるとの認識を示した。
◎タイの麻薬摘発、口封じなどで死者1600人に(2003年5月1日、読売新聞)
タイ内務省は1日、タクシン政権が「麻薬戦争」と銘打って2月から取り組んできた麻薬摘発運動の結果を公表した。摘発に関連した死者数は計1612人に上ったが、同政権は、国民の支持を背景に、今後も運動を継続する方針だ。
同省などによると、死者のうち37人が「警官の正当防衛」によるものだった。警官の死者数は4人。それ以外の大半の死者について、同省は「密売人同士の口封じによるもの」と説明している。また、密売人の逮捕者は4万3012人、投降者も4万3372人となり、ワンムハマトノー内相は「満足できる結果」と胸を張った。
ただ、今回の摘発運動については、内外で、「人権侵害の疑いもある」(国際人権団体アムネスティ・インターナショナル)との批判が出ている。タイの国家人権委員会は先月30日、運動期間中に「密売人として警官に不当逮捕された」などの苦情が200件以上寄せられた、と発表した。
一方、国民の多くは、麻薬撲滅にかける政権の決意をおおむね好意的に受け止めている。国家統計局の世論調査では、9割以上が運動を肯定的に評価し、民間の各種調査でも支持は高い。
◎カンボジア:タイ系施設10カ所に襲撃拡大、女優の侮辱発言で(2003年1月30日、毎日新聞)
タイ女優の「侮辱発言」で、暴徒化したカンボジア市民数百人がプノンペンのタイ大使館に放火、全焼させた事件で、襲撃は29日深夜になってもホテルや企業などタイ系施設10カ所近くに拡大した。このためタイ政府は30日、駐カンボジア大使を引き揚げるとともに、軍輸送機計5機を派遣して同市内の在留タイ人救出を始めた。タイ政府は、放火犯の逮捕と大使館の修復もカンボジア側に厳しく求める方針で、今後、両国関係の悪化は必至だ。
タイ外務省などによると、29日深夜、暴徒による騒ぎは大使館に留まらず、タイ系の企業やホテル、飲食店など10カ所近くに拡大、窓ガラスを割ったり、放火するなど騒乱が続いた。この騒ぎでタイ人数人がやけどなどのけがを負い、病院で治療を受けた。タイのタクシン首相が事実上のオーナーを務める情報通信会社の系列企業も襲撃された。
事態を重く見たタイ政府は、プノンペン市内に約400人いるとされるタイ人が危険と判断。陸軍の輸送機を派遣して救出を始めた。また、アランヤプラテートの国境検問所の閉鎖も決めた。
◎タイ女優の発言にカンボジア学生ら抗議、タイ大使館焼損(2003年1月30日、朝日新聞)
カンボジアからの情報によると、タイの人気女優スワナン・コンギンさんの発言に抗議するとして、プノンペン市内のタイ大使館前に29日夜、数百人が集まった。一部が大使館内に侵入し放火、建物の大半が焼損した。大使館員らは避難し、負傷者はいないという。
発端は、スワナンさんがタイのテレビ番組で「タイのものだったアンコールワットを奪ったカンボジア人は嫌い」と発言した、というカンボジア各紙の報道。フン・セン首相が27日、スワナンさんの出演作品の放映を禁じたほか、各地で抗議行動が起きていた。
スワナンさんは「出演ビデオを見直したがそんな発言はしていない」と否定。新聞の情報源もはっきりせず、最初に報じた地元紙は「タイのテレビ番組で言ったのを聞いた」との一般市民の情報をもとにしたという。
◎タイ式マッサージに市場開放を日本に求める(2003年1月30日、朝日新聞)
28日行われた日タイ経済連携協議でタイ側は「タイでマッサージ師の資格をとったら日本でも働けるようにしてほしい」と資格の相互承認を要望した。
厚生労働省の代表は「日本ではあんま・指圧・マッサージ師の資格を取るには実技3年を経て国家試験に合格することが必要」と慎重な姿勢を崩さなかった。
タイの伝統的なマッサージは観光客に人気があり「タイ料理と並んで世界的に市場がある」とタイ政府は普及に力を入れている。タクシン首相は「大量生産型よりタイ文化に根ざした得意分野で世界一を」という産業育成を目指している。マッサージと併せて薬草を使ったタイ式エステサロンの日本進出も課題だ。
日タイ貿易は日本の大幅な黒字で、タイ側は「コメの市場開放」を強く求めているが、守りは堅く「マッサージ師の市場くらいは開けてほしい」と日本の寛容な態度を求めている。
連携交渉ではすでにフィリピンが看護師・介護士の資格認定を求めており、労働市場の開放が懸案として浮上している。
◎エヌ・イー ケムキャット、韓国で表面処理薬品生産検討(2001年7月19日、化学工業日報)
エヌ・イー ケムキャットは、海外生産の強化に乗り出す。同社は昨年1月に表面処理薬品部門で韓国に販売会社を設立しているが、現地製造に切り替える検討を今秋から始め、2003年春までに最終的 |